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ヘタリア大帝国
TURN127 アルプス要塞その六
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 それでだ、裏の側近である彼等に言うのだ。
「ドーラ様の為にも」
「わかりました、それでは」
「ドーラ教団も」
「軍を出すよ」
 そして戦うというのだ。
「折角ここまできたんだからね」
「はい、それでは」
「今より」
 こうしてだった、ヒムラーは本性を出しそのうえでベルリンに戻るのだった。しかしその本性は限られた者しか見ていなかった。
 レーティアが入ったアルプスはまさにお祭り騒ぎだった、ドクツ軍の将兵達は満面の笑顔でレーティア達を迎えていた。
 その中でだ、こう言うのだ。
「総統、よくぞ戻って下さいました!」
「生きておられて何よりです!」
「まさかこうして再びお会い出来るとは」
「夢にも思いませんでした」
「済まない、私は諸君等を永遠の繁栄に導くつもりだった」
 だがレーティアは迎える彼等に苦い顔で言うのだった。
「しかし肝心な時に倒れてしまい」
「独ソ戦ですか」
「その時ですか」
「そうだ、君達を敗北に追いやってしまった」 
 全ては自分の責任だというのだ。
「まことに申し訳ない」
「いえ、総統それは違います」
 提督の一人がここでレーティアに言う。
「全ては我々が至らないからです」
「そうです、我々があまりに総統に頼り過ぎていました」
「全てはその我々の責です」
「ですからこれからは」
「及ばずながら我々も」
 こう言うのだった、そして。
 グレシアもだ、レーティアに笑顔で言うのだった。
「わかったわね、それじゃあね」
「これからもか」
「ドクツの為にね」
 彼女が何よりも愛するその国以上にだというのだ。
「頑張ってね」
「彼等が私を支持してくれているなら」
「支持しない筈がないじゃない、貴女は全てを賭けてドクツの為に働いてきているのよ」 
 それ故にだというのだ。
「類稀なるその才能でね」
「だからか」
「そうよ、貴女だからね」
 まさにだ、レーティアだからこそだというのだ。
「皆支持するわ」
「ならばか」
「これからも頑張ってね」
 微笑みそのうえでレーティアに告げた。
「ドクツの為に」
「うむ、わかった」
 レーティアはグレシアの言葉に確かな顔で頷いた、そうして。
 周りを囲むドクツの将兵達に対して高らかに告げた、その言葉は。
「諸君、ではだ!」
「はい、今よりドクツ第三帝国復活ですね!」
「これより!」
「そうだ、しかしだ」
「しかし?」
「しかしとは」
「もうドクツは世界征服を狙わない」
 このこともまただ、レーティアは言うのだ。
「決してな」
「えっ、世界を統一されないのですか?」
「総統の下に」
「それをされないのですか」
「何故ですか、それは」
「世界には様々な国があり文明、文化、民族がある」
 レーテ
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