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アセイミナイフ -びっくり!転生したら私の奥義は乗用車!?-
第13話「私、商会の人に会う」
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にしなかったんだろう。
っていうか、お父さん、お母さん、グウェン…なんで今まで気にしなかったの!?
ジェイガンまで指摘してなかったし!
イダはそう心のなかで叫んだが、その直後吐き気をもよおしてしまった。
―――おええ…こ、興奮はいかん…宿酔やべえ…
そんなイダを無視して、フェーブルとストランディンも「そういえばそうよね」という
顔をして笑っていた。
「いやあ、そういえばそうだった。俺もうっかりしてた。実物をなまじ見たことがあるのが
悪かったな…そうか、300枚…っておい。宿の建て替えどころか、御殿が建つぞ…?」
「まあ、氷の精霊魔術か知識の魔素魔法を扱える商人か冒険者か、或いはそれを依頼する
貴族、皇族以外は普通見ることも無いですしね」
リックが呆然とドライベールへ問いかけ、それに対してにべもなく言い放つドライベール。
リックはどこか恨めしげな目を彼に向け、そしてソファの背もたれに身を預けた。
「更に、クミンやコリアンダーなど、薬品や魔法の儀式でも使うものも沢山ありますし」
ドライベールの声は淡々と部屋の中に響いていった。
「わかった。その値段で売るぜ。勿論…」
「ええ。口止め料は抜いてありますよ。これは私が個人輸入したものです。その権限も
大旦那様から頂いておりますので、文句は誰にも言えません。たった今そうなりました」
疲れた声で言うリックに、今度はほくほく顔でドライベールが答えた。
そして、パンパン、と手を叩くと年若い女性…彼の血縁だろうか…
が、ドアを開けて入ってきた。
ドライベールは彼女に「商談は成立した。この紙に書いた額を持って来なさい」と言って、
「商品を受け取ってくださいね」と続ける。
女性は一瞬紙に書かれた数字を見て何を思ったかぴくりと目尻を動かすと、
コクリと頷いてイダたちが持ってきた香辛料の詰まった袋をイダから受け取った。
「失礼致します」
抑揚のない声で一言言うと、すっと部屋から出ていったのである。
そうして女性が去ると、ドライベールは商売人の顔をやめてリックに告げた。
「やれやれ…すいません。愛想のない子でして…」
リックもまたふう、と息を吐いて表情を緩め、出されていた紅茶に口をつける。
香りは強いが、渋い。あまり良い茶ではなかった。
「お前の娘か?いつのまにあんなでかい子どもがいたんだ?お前、独り身だろ?」
「まあ、そんなモノですよ。両親を亡くした子を養子として引き取っただけです。
…身内ともなれば無茶も多少は言えますし、引換に財産を残すことも出来る。
ギブアンドテイクで努力してもらっています」
どこか浮かない顔でドライベール
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