暁 〜小説投稿サイト〜
アセイミナイフ -びっくり!転生したら私の奥義は乗用車!?-
第11話「私、話し合ってみる」
[5/5]
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
う言葉とされるマナに働きかけるその言葉がマナを集めていく。
「何する気?」
イダの言葉にリックが「黙ってみてろ」と答え、生まれた仄かな光を見つめていた。
『万能なる魔素よ。我、ここに契約する。我、この少女の技について、
彼女を決して裏切らぬ。我がこの約定守れぬ時、代価として我が心を差しださん』
そして、仄かな光が消え、そこには変わらず少女が立っていた。
「…契約の魔法です。魔素魔導師なら誰でも使えます。
本来はもっと強い魔力を持って、他人に約束を強要する魔法なんです。
私程度の場合は、多分鼠にすら効かないでしょう」
そう言って、杖をカラン、とベッドの上に放った。
「でも、自分相手に使う場合は成功率10割です。約束を守らなければ、
それに応じた代価が支払われる…今度の場合は、その力についての秘密…
それについて私がイダさんを裏切った場合、私の心が壊れます」
…本当になんでもないようにそう言って、フェーブルは微笑んだ。
「ちょっと待て!?どうしてそうなんの!?重すぎて吹くんですけど!?!?」
当然のようにイダは混乱してフェーブルの肩を掴んで、ギャアギャアと食って掛かる。
部屋の明かりが静かに揺れている。
それに反比例するかのようにイダはヒートアップしていった。
「…事情があるんですよ。ええ。どうしても必要な事情があるんです。
あなた達に会えて、本当に良かった」
フェーブルはそう言って寂しげに微笑む。
その微笑みはストランディンに向けられていた。
ストランディンもまた、申し訳なさげにフェーブルに背中から抱きついた。
「…イダ。お願い。説明するから…ね」
ストランディンが少し悲しげに言って、目を伏せる。
そのただならぬ様子に、イダも意気が挫かれ…そして。
「―――わかった。そういえば盗賊に襲われたり、
セリとドクゼリを違えて教えられたり、色々そっちもやばいと思うんだけど
…説明して、もらえるよね?」
そう続けて、二人の少女は頷いた。
イダも、グウェンも、リックも…心の中で「本当に面倒事に巻き込まれてしまった」と
二人の少女の様子にただならぬものを感じながらも、そんなことを思っていた。
…やがて始まるであろう何かのために、イダは心の中で、この世界にはいないであろう
存在に「神様、仏様、どうか大したことになりませんように」と祈りを捧げたのだった。
続く
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ