プロローグその5:運命との出会い(前編)なんじゃね?
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訳である。
まぁいいや、一人でも探し物は出来るし、皆が居ない分俺が頑張れば良いだけの話だ。
少し寂しい気もするが、二人も二人なりに色々あるのは知っているから我儘も言えんだろう……。
(なら仕方無ぇな、俺が探しておくよ)
(スマンな)
(ごめんなの)
(気にすんな二人とも)
その代わり後でジュースの一つでも奢れよ、と付け加えて念話の送信を終えると俺は待機状態のアイアン・ウィルを半ズボンのポケットに突っ込んで玄関を後にした。
思えば、この選択がbestだったのか、それともbadだったのかは今になっては分からない。
ただ、この選択が切っ掛けで、後にとんでもない事をやらかしてしまう事になろうとは……。
俺って何か呪いとか掛けられてんのかなぁ?
そんでもって……。
≪…んん目的地先ぃ右方向ですぅ≫
ジュエルシード探しを始めて1時間くらいが経過した。
暇過ぎてカーナビごっこをしているアイアン・ウィルをシカトして俺は海鳴市のちょっと遠くの方までチャリを転がしていた。
ここは住宅街の中でも所謂山の手に当たる地域であり、辺りを見渡せば明らかに高そうな家々が軒を連ねている。
世の中ってのは不思議な物だ「平等だ何だ」と言っているくせに、方やデカい家に暮らすヤツが居るかと思えば俺ん家みたいにクソボロいウサギ小屋みたいなアパートに住んでいるヤツも居る。
かといってデカい家に住んでいるヤツが皆幸せかっつったらそうでも無い、中には離婚なんてしちまう親が居るくらいだ。
何を以って幸せとなすのか……。
ガキの俺には分からんな。
≪右手をごらんくだせぇい、あちらに見えますのがぁ、名所でございますぅ、セェヴン・イ○ヴンでぇ、ございますぅ≫
カーナビごっこに飽きたのか、今度はバスガイドごっこを始めるオッサン。
しかも、ただのコンビニじゃねぇか。
お前が擬人化してガイドになった姿想像したら恐怖画像だなこのブスバスガイド、バスガス爆発しちまえ。
≪ついでですのでぇ、休憩なんてされてみてはぁ、いかがでしょぉうか?≫
「えぇ、はやくね?」
≪つっても、お前さんずーーっとチャリンコリンコをぉ、漕ぎ漕ぎしっぱなしっぱでぇ、そろそろ一息ついても良いんじゃないかと、オジサン思う訳よ…≫
そう言われてみれば、そうかも知れない。
ずーっとチャリを漕いでいたお蔭で、喉も乾いたし腹も減ってきた。
ここはコイツの言う通り、コンビニでジュースとおにぎりでも買って早めの昼飯にでもしようかな。
俺は、アイアン・ウィルの示した方向に見えたセブン・イレ○ンの看板を目指してペダルを漕ぐことにした。
まさに、その時だった。
「!!」
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