プロローグその5:運命との出会い(前編)なんじゃね?
[1/5]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
俺と啓太が魔導師とやらになって1週間が過ぎようとしていた。
魔法やデバイスの使い方にも段々慣れ、『マルチタスク』を活用したマジで凄ぇバーチャル訓練みたいな物を体験したり、人気の無い裏山で皆で魔法の上達具合を自慢し合ったり、ジュエルシードを探すために街中を歩き回ってみたり。
不謹慎かも知れないが、毎日が冒険みたいで楽しいと思った。
海鳴市の中は俺が思っていた以上に広いし、色んな物がある。
ピカピカのビル街を突き進んで少し奥へ向かうと、じーちゃんやばーちゃんが俺達ぐらいの時に建った建物がまだ残っていたり、工業地区の方に向かえば真っ赤に錆びた煙突がズラリと立ち並ぶ光景があったり、山の奥には『ぼーくーごー』っつう戦争の時に掘られた洞窟がまだ残っていたり、昔のいろんなものが沢山残っている。
なんつーか不思議なモンだなぁと俺は思った。
表を見ればピッカピカの綺麗な今風の街だが、ちょっと裏を見るとずーっと昔の物がいっぱい転がっている。
ボロボロだが不思議と汚いとは思わない、何ていうか懐かしい様な気がする。
9年しか生きて無い俺が言うのも変かもしれんが……。
そんな事を高町さんや、啓太、ユーノに話してみたら「意外、(なの)(だな)(だね)」と返してきやがった。
普段俺の事をどう思っているのか良く分かった、こん畜生。
まぁ、それでも特にユーノはこういった物にも興味が惹かれるらしい。
流石は兄貴の知り合いなだけあって、好奇心旺盛だ。
ただ、間違っても兄貴みたいに災厄を牽引して暴走する貨物列車みたいにはならないでもらいたい。
兎も角、そんな感じで俺達はジュエルシードを探す我が町大冒険を行っていたのである。
そうして今日も俺達はジュエルシードを探す為、俺達は海鳴の街の中を練り歩こうとしていたのだが……。
この日に限って、ジュエルシード探しが出来る人間は俺だけしか居なかったっていうね。
あるぇ?おかてぃーなぁー?
今日は休日。
学校は休み、俺の親父は残念な事に仕事。
何でも、先月から仕事が立て込んでいるらしくなかなか家に帰ってこれないそうだ。
あまり無理すんなよ……。
そんな訳で、絶賛暇中な俺は皆に「ジュエルシード探しをしよう」と念話を送ってみたんだが、帰ってきた答えは「今日は無理」の一言だった。
啓太は婆ちゃんの通院の付き添いだそうで、午前いっぱい大学病院に居なくてはいけないそうだ。
それは仕方ない…。
高町さんの方はと言うと、彼女の親友である『月村すずか』さんの家でバニングスさんと3人でお茶会なる物に誘われたとの事だ。
凄ぇな、ベル薔薇か何かか?
当然ながらユーノは高町さんとワンセットになるので、暇人は俺一人しか居ないという
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ