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アセイミナイフ -びっくり!転生したら私の奥義は乗用車!?-
第10話「私、初めての実戦」
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飛び出した少女二人は、まず正面の盗賊に突進を駆ける。
ストランディンの打撃は、リーチに劣るが十把一絡げの盗賊には十分脅威となる。
その手甲も素材は鉄や銅ではないのだろう。手全体を覆うそれは鈍らな短刀を弾く。
「だああああっ!!」「刃が通らねえ!?」
キン、カンと鳴る金属音とともに数瞬拳と短刀の鍔迫り合いが繰り広げられ、
やがてイダの声が響く。
「そこどけてっ!!」
ブン、と音がしてバッグから光が漏れだす。盗賊が嫌な予感した時にはもう遅い。
叫んだ瞬間、横に飛ぶストランディン。そこに中空から謎の白い箱が落ちてきた。
冷蔵庫だ。中身は空なのだろう。それほど重そうには見えない。
「な、んだこりゃあ!?」
ドガシャッ! 30kg超の物体が目の前に現れ頭の上に落ちてくる。
なんの準備もできてない盗賊はそれに押しつぶされ、ゴキリ、と嫌な音がした。
咄嗟に持ち上げようと腕を上げたのが災いした。
手首を折ったか、それとも外れたか。
時速50kmほどの速度で落下する冷蔵庫は、そのまま彼に凄まじい勢いで伸し掛った。
グァァッ!と痛そうな悲鳴を上げて、冷蔵庫に押しつぶされる盗賊。
骨が砕ける音が続いて響き男は身動きがとれなくなる…いや、声すらも出せなくなった。
だが、ストランディンは油断はしない。追い討ちのチャンスだ。
ガコン。
彼女は盗賊の頭を覗きこむような体勢を取ると、無造作にその頭に一撃を食らわせた。
ビクン、と彼は跳ねて、そして動かなくなる。
「なんだありゃ!?ええい、かこめかこめ!!」
周りで冷蔵庫の出現に呆然としていた盗賊たちは、
そこで我に返り二人を包囲しようとするが…時すでに遅し。
「どきやがれええええええええええええ!!!」
ザシュ、と肉の切れる音がして、ストランディンが殴り飛ばした盗賊に駆け寄った
哀れな男が袈裟懸けに叩き切られる。
西洋剣らしくない切れ味のロングソードは、盗賊の革鎧ごと彼の命を叩き切った。
そう。絶叫を上げリックが戦場にたどり着いたのだ。
彼によって、瞬く間に二人の盗賊が同じように命を断たれ大地に転がる。
イダはその光景に、一瞬呆然とするが、すぐに我に返りバッグから
畳を射出して、盗賊の一人にぶち当てた。
つくしが住んでいたアパートの何の変哲もない安物畳だ。
だが、畳は持ってみればわかるが、結構硬くて重い。
しかも、彼女のアパートはそこそこに古いところだったため、
藁を使用した1畳で30kg近い重さのあるものだ。
その重い畳は結構な勢いで射出され、盗賊の一人の顔に角の部分が激突。
「ごがっ!?」
無残にも彼の歯は
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