第三話「幸運の星のために」
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!」
春香は苦悶の表情を浮かべた。
今度は井原が俺たちにビームマシンガンを向けて撃ってきた。
「シュバルツシルト展開っ!」
マシンガンの出始めと同時に蓮花が手をかざすと黒い盾が俺たちを覆い、
エネルギーの弾を防いでくれた。
しかし、向こうの威力が高いのか徐々に盾が傷ついてゆく。
「長くはもたないから、今のうちに作戦を伝えておくわ。
二人ともよく聞いて」
俺と春香は分かったとうなずいた。
「今は黒い盾がアタシたちを覆って、あいつから見えなくしてくれてる。
だから、今のうちに準備を済ます」
蓮花はリボルバーの弾を取り出して銃に込めながら説明を続けた。
「まず二人にスケルトンバレットを撃つわ。結城君のために説明すると、
対象を一分間、透明人間にする特殊弾よ。当たっても死にはしないから
大丈夫。で、アタシはダミーバレットっていう特殊弾であいつの注意を
ひくから、その間にあいつの背後に回って。障壁は前しか防げないタイプ
だと思うから、後ろからあいつの羽を狙って撃ち落として確保」
今の話を聞く限り、蓮花のレーザー銃がリボルバー式なのは、
その特殊弾とやらを使い分けるためか。宇宙刑事というよりも
ガンナーだな。
「犯人確保には危険が伴うから春香が、撃つのは結城君ね」
俺が?
春香は了解したが、果たして俺にできるのか?
そんなこと考えても、黒い盾がミシミシと悲鳴を
上げているのが聞こえるともうなりふり構っていられる
状況ではなかった。
「もう、もたない。はじめるわよ!」
俺と春香にスケルトンバレットのレーザーが当たると、
体が本当に見えなくなっていった。どうやら、透明人間
になれたようだ。
「冬二、行こう」
「お、おう」
正直やれるかわからないけどやるしかない。大丈夫。
なんだかんだ、ロボットだって操縦できたじゃないか。
覚悟を決めて、盾の外へ飛び出した。
俺たちの姿は見えていないので井原は黒い盾を撃ち続けている。
蓮花もダミーバレットを放ったようで、上空に威圧感のある竜が
出現した。
こちらは偽物と分かっていたからそんなに驚かなかったが、向こうは
突如現れた竜に怯えているようだ。
「う、うわっ、なんだこれはっ!?」
恐怖に取りつかれたのか、ダミーの方に銃を乱射した。
ダミーの竜は発泡スチロールのように脆く、何発もの
風穴を開けられて消滅した。
「くそ、脅かしやがってっ!」
悪態をついて再び標的を黒い盾へ。もう限界だったのかほんの数発入れられただけで
黒い盾は砕け散り、蓮花の姿が露になる。
今度こそ仕留めるために蓮花に狙いを定める。しかし、
「二人いないっ!?どこに・・・」
俺たち
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