第三話「幸運の星のために」
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よっ!」
そこには井原一人だけがいた。
中庭にはいると、蓮花はすぐに銃口向けた。
俺もぎこちないながらもそれを真似する。
春香はすぐさま威嚇射撃を撃った。
「アンタ何撃ってんのよ!」
「あ、ついうっかり」
うっかりで相手を刺激すようなことはやめてくれ!
だが、井原に動揺した様子はなかった。
「まさか、こんな辺境の星にまで宇宙刑事がいたとはね」
「井原健司。お前を完全コピーくん使用の罪で逮捕する」
普段から少し抜けている感じの春香だが、さすがは宇宙刑事。
結構様になっている。
「そうはいかない。僕の崇高な野望の為にも
ここで捕まるわけにはいかない」
野望・・・。
俺にはどうしても気になっていることがあった。
どうにも、やつの目的わからないのだ。
地球の経済を混乱させたいのか、それとも、ただ小銭儲けでもしたいのか。
考えてもわからないから聞いてみるのが手っ取り早いか。
「おい、どうしてこんなことをするんだ」
あいつは待ってましたと言わんばかりに両手を広げ、
高らかに叫んだ。
「それはね・・・僕が『幸運の星』の大ファンだからさ!」
・・・・・。
「「「 は? 」」」
三人の声が同時に重なった。
え、なんだって?
「僕はね、この作品をもっとたくさんの人に知ってもらいたいのさっ!
でも、宇宙では日本のアニメはそれほど流通してるわけじゃない。
だから、完全コピーくんを使って大量に増やし、宇宙中に
格安でばらまくのさっ!」
・・・・・。
もう言葉も出ない。そんなことの為だけにわざわざ宇宙のルールを破ったと。
しかも、これ海賊版みたいなもんだから、こっちの法律のにも引っかかってないか?
こいつバカだろ。
これ以上の問答は無用と判断した蓮花は最後通牒を突きつける。
「おとなしくしてなさいよ。さもないと・・・」
「それはどうかな?宇宙刑事ごときに、僕の野望は阻めない」
そう言うと井原なんと服を脱ぎ始めた。
「なぜ脱ぐ!?」
馬鹿なだけじゃなくて露出狂だ。危ないやつだ。
理由はすぐに分かった。上半身裸になった井原は、脱いだ自分の服を
くしゃくしゃに丸め始めた。丸まった服は、この後さらに変形し、
銃の形になった。服がそのまま武器になるとは、宇宙の技術は
進んでるな。
「さあこのビームマシンガンで君たちを蜂の巣にしてあげよう」
次に、あいつは羽を広げ飛び上がった。井原が俺たちを見下ろす形になる。
向こうも完全に臨戦態勢だ。
これ以上は危険とかんじたのか春香はレーザーを
ビームマシンガンに狙いを定めて撃った。
しかし、障壁のようなものがあったのかレーザーはあっさり弾かれた。
「くっ
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