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えすえふ(仮)
第三話「幸運の星のために」
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レー以外食ってんのかなこの子は。

春香には井原のことを話しておいた。

「なんで否定するんだろうな。明らかに宇宙人だと思うんだが」

「本当は地球人なんじゃないのか?」

「でもあの反応の仕方は、自分が宇宙人ですって言ってるようなものだったし」

「いやいや、実は地球には羽の生えた人種がいるのかもしれない」

いねーよ。

「いるわけないでしょ」

俺の心の中のツッコミと同時に聞き覚えのない声が後ろから聞こえてきた。
振り返るとそこには春香と同じくらいの美少女が立っていた。
きりっとした顔立ちをしており、身長も女子の中ではそこそこ高いほうで、
モデルのような体型だ。
髪は薄紫がかっており春香と同じくらい長いが、
彼女はそれをポニーテールにしていた。

「お前は・・・モゴッ!」

春香は何かを言おうとしたが少女に口を押えられて、
モゴモゴと言っている。

「今のアタシの名前は倉橋蓮花(くらはし れんか)だから。
そっちで呼びなさい」

そう言って倉橋蓮花と名乗る少女は春香の口から手を離した。

「そうか、済まない蓮花。それにしても、いたのなら
声をかけてくれればよかったのに」

「アンタこそ、こっち来てたのなら声かけてよね。まあ、
お互い連絡とってないから知らないのも無理ないし、
アタシも少し地球から離れてて帰ってきたのはつい最近だからね」

ってことは春香よりも前に地球に来てたってことだよな。
何なんだこの人。

「あ、蓮花、紹介しよう。こっちはアランシア・カスペーゼ。
こっちは結城冬二だ」

紹介された俺たちはどうも、と会釈した。

「さっきも聞いたと思うけど、アタシは倉橋蓮花。
宇宙刑事よ。ハルとは同僚なの。よろしくね」

宇宙刑事ってこの学校にもう一人いたのかよ。
おお、そうだ。この人なら井原のことについて何か知っているかもしれない。
頼りになりそうだしな。春香も同じことを考えていたようで、
代わりに聞いてくれた。

「井原のことについて何か知ってはいないか?」

「知ってるけど・・・アンタも宇宙刑事なんだからもう少し
しっかりしなさいよ」

蓮花はため息をついた。確かに春香って所々抜けている感じがするからなあ。
無免許なのにロボットとか呼び出すし。

「まあ、いいわ。井原健司。これはおそらく偽名ね。本名は不明。
羽が生えているという特徴から、出身は惑星ブリージア。あの羽空を飛ぶ
種族が住む星よ」

情報がスラスラと出てくるすげえ、宇宙刑事ってすげえ。
そんな些細な感動に浸っていると思わぬ情報が出てきた。

「一昨日からこの学校に潜伏しているわね」

「え、一昨日?」

それはおかしい。なぜなら井原は進
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