お付き合い
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いぐるみは落下した。
「ホイゲット。お疲れさん」
「あ、ああ。ありがとう響」
「なぁに気にすんな。さて、じゃあラウラのお目当ても取れたことだし、後四発は私が使うかな」
響は言うとラウラから銃を受けとり片手で構え、今度はお菓子を狙い弾を打ち出した。それは先ほどの弾と同じようにまっすぐと獲物を捕らえ、的確に落とした。
「よっし二個目ゲットー。ドンドン行くぜ」
響はニヤリと笑い再度弾をこめていく。その後も残りの三発をすべて使い、響は三発全て当てて狙い通りに景品を勝ち取った。同時に周りで響の射的を見ていた観客が拍手と歓声を上げた。
そのあとカキ氷を買ってきたセシリアと合流した一同はまた屋台めぐりを開始した。
一通り屋台を見終えると、既に辺りは薄暗く、花火が始まるまであと20分ほどとなっていた。既にかなりの人がおり、会場は人でごった返していた。
「やっぱかなり混んで来たな。はぐれねぇように気をつけろよ」
「うん。大丈夫」
「私もだ」
「私もへーきー」
「わたくしも、わひゃっ!?」
セシリアの声に響が振り向くと、彼女は態勢を崩し転びそうになっていた。しかし、響はそれを落ち着いて対処し、セシリアを抱きとめる。
「大丈夫か?」
「は、はい。大丈夫でっ痛ッ!!」
そこまで言ったところでセシリアが顔を苦悶にゆがめた。響はすぐにセシリアの足を見た。セシリアは足の親指と人差し指のあいだから出血していたのだ。
「やっぱり靴擦れか。まぁなれない草履だもんな、よし。シャルロット私はちょいとセシリアのキズの手当てしてくるから、空いてる場所探しといてくれ」
「うん、わかった。気をつけてね」
「ああ。行くぞセシリア、ホラ背中乗れ」
「い、いいんですか?」
「その足で歩けるわけねぇだろ? ホラさっさとしろよ」
響が催促するとセシリアは響におぶられた。それを確認した響はひとまず水道のあるところを目指した。
「すいません響さん。お手数をかけてしまって」
「気にすんなって。これぐらいはお手数でも何でもねぇよ、ダチが怪我したら助けんのは当たり前だろ。っとあったあった」
セシリアをおぶりながら歩くこと数分、響は水道を見つけセシリアの足を持ち流水をかける。
「いっつ……!!」
「ちょっと我慢しろ、すぐ終わる。……よし、セシリアなんか布持ってないか?」
「布ですか? でしたらハンカチがありますが……」
「よこせ、あとそれ破くけどいいか?」
「はい、大丈夫ですわ」
セシリアはいいながらハンカチを取り出し響に手渡した。受け取った響はハンカチを加え、ちぎっていく。
「ちっ
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