お付き合い
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。ありがとねひーちゃん」
「よく人の背中であそこまで寝られるもんだな」
「えへへー。けど人の背中ってあったかくて気持ちいいんだよー?」
「そうかい。もうやんねーからな」
溜息をつきながら言う響は肩を竦める。すると、セシリアが軽く咳払いをして合図をした。
「では、そろそろ次の場所へ行きましょうか」
「次はどこ行くんだ?」
「次は本当の買い物ですわ。主に響さんの」
「私の?」
セシリアはそれに頷くとシャルロットたちと顔を見合わせニヤリと笑みを浮かべた。それからは妙な威圧感が感じられた。
「こういうことか……」
試着室で着替えを終えた響は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべた。それもそのはず、現在響はおそらくこれからの人生でも絶対着ないであろうフリフリがいっぱいついた服に袖を通していた。
ようはゴスロリ服だが信じられないのはこの服をチョイスしたのがラウラということだ。ラウラの言い分では、
「日本ではこういった服装が人気があると私の副官が言っていた」
とのことだ。
「アイツの副官……スゲー殴りてぇ」
拳を握り締めるものの、この怒りをどこかぶつけるわけにも行かず、響は大きく溜息をつくと最後の一つ、頭につけるヘッドドレスを取り付けた。
「めっちゃヒラヒラしてるし……」
嘆息しながらも仕切られているカーテンを開けるとセシリア達の前に姿をさらすと、
「……響さん、ギャップが凄まじいですわ……!!」
「うん。凄くかわいい。黒と白のコントラストが良し!!」
「うむ、これを日本ではギャップ萌と言うのだろう? クラリッサが言っていた」
「……こういうのを好むのは一部の人だけだと思うけどな……。んで? 次は誰のだ?」
響が聞くとシャルロットが手を挙げ、服を差し出してきた。
ようはこういうことである。セシリアたちがコーディネートした服を響に着せ、尚且つ響がそれを気に入ったものを買うというものだった。因みにこれは響へのプレゼントということらしく、お金のほうは服を選んだものが持つらしい。
シャルロットから服を受け取った響はカーテンを閉めゴスロリを脱ぐ。
「ったく……脱ぐのにも一苦労だなちくしょう。まぁいいや、そんで次の服は……」
響は受け取った服を広げてみる。
「ふーん。今度はまぁまともそうでよかったぜ」
言いながら響は服に袖を通していく。シャルロットが選んだ服は、下はホットパンツに、上は丈が長めな半袖のシャツ。さらにその上に薄手のジャケットがつくといったものでとてもカジュアルなものだった。
「結構いいなこれ」
「ほんと!?」
「ああ。気に入ったぜ。んで、次はセシ
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