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アセイミナイフ -びっくり!転生したら私の奥義は乗用車!?-
第6話「私、戦う」
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グウェンの唇が、その言葉の後、
「人間らしくて」と動いたことに。それは…つまり……
―――その日の夜のこと。グウェンからグラスランナー流の戦法を教えてもらう、と
父母に話したイダは、両親に大層驚かれてしまっていた。
「お前、前に「宿の娘に冒険者の技なんかいらない」って言ってたろうが。どうしたんだ?」
リックが心底心配そうにそう言うと、イダが「別に…もう捕まりたくないし」とだけ
ポツリと言った。その言葉にリックは不思議な事もある、呟いて一言「了解だ」といった。
「俺は剣闘士、ヴァレリーは魔素魔導師だったからな。お前の素質にはあってないから、
俺達は教えないほうがいいだろう」と、同じように頼まれると思ったか、リックは続ける。
「お前なら…メインは短弓、サブにナイフ…使えそうなら、精霊魔術がいいか」
長年宿の主人を努めてきた眼力からか、リックは優しくそう言ってイダの肩に手をおいた。
「ある程度形ができてきた、とグウェンから聞いたら、俺も参加してやる。
ビシビシしごくから、覚悟しろよ?」
「えっ」
「えっ、じゃない。俺もやってやると言ってるんだ。元冒険者を舐めるなよ?」
嬉しそうに修行への参加を宣言する父親にイダは大いに慌てた。ちょっと待て、と。
「あ。いや、でも、宿が」
「心配するな。お前の出してくれた香辛料だのイネだの果物のおかげで余裕はある。
数日したら、お前も一緒にドライベールのトコまで行くぞ!」
しどろもどろになって立ち上がろうとするイダの肩を抑えて椅子に座らせ、
リックは楽しげに答える。
「お前に出した課題は、まあ反則気味だったがきちんと解決したってことで、
これはその褒美だ。俺がどこに出しても恥ずかしくない新米冒険者にしてやるよ」
そう言うと、カラカラと笑ってイダの髪をくしゃくしゃと撫ぜた。
「覚悟しなさいよ、イダ。お父さんの特訓は本当にすごいわよ?」
ヴァレリーも軽ぅ〜く笑って、お気の毒様、とイダの頭をそっと抱いた。
「え、え、ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜っ!?」
泣きそうな顔で叫ぶイダだったが、リックもヴァレリーももう取り合ってはいなかった。
二人して「やはり罠回避を…」「最初はマナやエーテルに耐える…」「ナイフなら…」と
特訓メニューについて話し始めていたからだ。
「いや、ちょっと待って!?ねえ、あのぉ!?」
「だから、俺達の任せておけ!悪いようにはしないさ!」
彼女の叫びと両親の楽しそうな声は、彼女が諦める夜半までガヤガヤと続いていたのだった。
―――その頃。
「…森の子よ。彼女は、戦う、と言ったのだな?」
…顔は若いが
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