第二十八話 口伝
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平らげ、覇王と呼ばれた。奇態なことよ。覇王レイスウォールの血を引くそなたが破魔石を扱えぬとは」
「待ってください!では、あなた方は破魔石の使い方を・・・」
「まことにお恥ずかしい。せっかく覇王の末裔にお会いできたというに・・・何ひとつ教えられん」
そう言って最長老は【暁の断片】をアーシェに返し、最長老は言葉を続けた。
「もっとも使い方がわかったとてどうにもならんよ。その石は長年蓄えたミストを放ち、力を失ってる。再び使えるようになるのはそなたの孫子の代かのう」
【暁の断片】は帝国に対しての力にはならない。
そんな思いがアーシェの心に浮かぶ。
「力の失せた、うつろなる石・・・飢えておるな。空しさを満たそうとあらゆる力を求めておる。人の力、魔の力・・・良き力、悪しき力。破魔石を求める者は破魔石に求められる者でもある」
最長老は火を見つめながらそう言うと優しい声で
「口伝を語るのはこの辺にしてそなたらを歓迎する宴を開くとしよう」
仮面をつけているので分からないが多分最長老は笑みを浮かべていた。
その様子を見てセアはガリフ族というのは100年前と変わらないなと呆れてるのか感心してるのかわからない目で最長老を見ていた。
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