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アセイミナイフ -びっくり!転生したら私の奥義は乗用車!?-
第4話「私、もう少し試した」
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「こんな時間にどこへ行くんだ?」
ジェイガンたちに促されるまま、外へ向かおうとしていたイダはそうしてリックに呼び止められた。
リックの心配は、表情にきっちり出ている。間違いない。口をへの字に結んで、「今日はやめとけ」と
無言の圧力をイダたちにかけていた。だが、それに怯む訳にはいかない。何しろ、そこを利用できるのは
ジェイガン曰く、夜のうちだけだろう、とのことだ。しかたがないので、少しだけ話すことにする。
「いや、実は…ジェイガンが、誘拐された場所の現場検証をして欲しい、って…」
一面の真実ではあった。あの誘拐された場所にできていた謎の爆発跡。
あれがなんなのか、それはエルフたちにとっても検証しなければいけないことだったからだ。
リックはそう言い繕うイダの言葉を聞いて、「ほう。お前も色気づいてきたかー?ジェイガンは美形だしなあ」と
からかうことにした。イダが何かをごまかそうとしているのは察していた。
そうからかうことで、イダに許可を出しているつもりである。いわゆる、余計な親心である。
「お父さん…あのさあ、私やジェイガンをなんだと思ってんのよ。それにグウェンも行くんだよ?」
呆れと怒りがないまぜになった声がいだの口から漏れる。
口を尖らせ、瞬時に不機嫌になった表情には呆れが含まれていた。
「…そうか…ガンバレよ!」「何を!?」「だから、ナニを」
定番のそんなやり取りをかましながら、イダの表情は徐々に剣呑なものとなっていく。
「お父さん…はっ倒しますよ?」
敬語になった。不機嫌な時に敬語になったイダは爆発する寸前だ。もうこれ以上刺激してはならない。
だというのに、リックは構いもせずに「なあに、この帝国の法律じゃあ財産さえあれば二人までは結婚できる!」
と更に逆なでしていく。正直、悪乗りが過ぎてきた。
「俺が若い頃はなあ、ほら、俺って冒険者だったろう?母さんと会う前は色々と…」
「ちょっと、貴方…そろそろやめてよ…イダちゃん、怒ってるわよ?」
鍋をかき混ぜながら、ヴァレリーが指摘する。それで辞めておけばよかったものを、この親父は
「よしわかった行ってこい!孫は3人がいいな!」などと巫山戯たことを抜かし、その場にあったトレイを
全力で投げつけられ、地面に倒れ込むのであった。
―――森を歩く。暗い森だ。ジェイガンはその森をブッシュも草もなにもないかのようにスイスイと歩く。
進みながらジェイガンは、不機嫌なママのイダに
「まあ、親父さんも心配なんだよ」と苦笑いしながらフォローする。
もちろん、そんなことで治る機嫌だったら苦労はしないのだが。イダは彼をギロリ、と睨み言葉をつむぐ。
「知らないわ
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