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アセイミナイフ -びっくり!転生したら私の奥義は乗用車!?-
第3話「私、試してみる」
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状況を当てている。イダはそう思い彼を、どこか尊敬の眼差しで見つめた。
「おいおい。そんなに見つめるなよ。照れるじゃないか。それに…もうひとつ考えられるが…」
ジェイガンは言い難いことから逃げるように最後の言葉を、音は小さく言葉尻は濁らせ、そしてイダから目をそらすと、
放置されているバッグに目をやった。
「まあ、それはともかく、だ。さあ、実験を再開しようじゃないか。はっきり言って、今のままじゃその力は危険すぎる。
あの誘拐犯たちはそれを知っていたのかもしれない。生き残りは尋問しているが…」
ジェイガンがつぶやくと、ため息をつく。
「やっぱりただの下っ端のようでな。何も知らなそうだ。あの車の件もあるし、アタマが痛いよ」
「…ごめんなさい。ま、まあ、誘拐されそうに鳴ったのは、私のせいじゃないし」
イダが冷や汗を流しながらそう弁解すると、ジェイガンは「されそう、じゃない。されてた、だ」と訂正して続ける。
「宿のために役立たせるにしろ、徹底して隠すにしろ、どっちにしろ能力の概要は知るべきだ」
ジェイガンはそう言うと、目の前で笑い転げる桃色のグラスランナーに声をかけた。
「カヴェリの中じゃあ手狭だ。グウェン、あの場所へ行くぞ。もう夜だし、あの場所なら誰にも邪魔されん」
ジェイガンはそう言うとニヤリ、と笑った。その笑みは、勇気を与えるような笑み。
彼はもう勇気の精霊の加護を得ているのだろうか。その笑みを見て安心したイダは彼らに促されるまま家を出る。
もっと試さなければ。両親のためにも、この二人の献身のためにも、この力を使いこなさなければと誓うイダであった。
続く
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