第五十九話〜見え始めた終幕〜
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っているものがあるんだが』
自分の言葉に被せるように喋ってくる彼女に若干の苛立ちが募ったが、C.C.の言葉にライの反応が大きく変化する。
『―――と言うわけだ。だからそちらに送るからお前の方で処分しておいてくれ』
『C.C.……こっちの世界はゴミ箱じゃないよ』
『なんだ、捨てられて都合が悪いのか?』
ライの批判と呆れの籠った言葉にC.C.は誂うような言葉を返す。その見透かしたような言葉にライは内心でため息を着いた。
『ピーピングされる趣味は僕にはないよ?』
『失礼な奴だ。偶々見えただけだ』
証拠のない批判は受け付けないぞ、と言う態度にライは苦笑しか返せない。だが、C.C.の要望は願ってもないことである。ライにとっても、今の戦況にとっても。
『C.C.』
『なんだ?』
『ありがとう』
『……さて、私はお前にこっちの世界にとっての粗大ゴミを押し付けているだけだなのだがな』
あくまで惚けるような態度の彼女にライはもう一度苦笑をこぼした。
だが、一方的にやりこまれたままなのはライも不満があったため少しだけやり返す事にした。
『そう言えば、こっちの世界にも君のような魔女はいるよ』
『ほう、それはどう言う意味だ?』
若干怒りを含んだ声。ライはそんな彼女の声を聞いたあとに自分の切り返しにどんな反応をするのか期待する。
『まぁ、魔女というよりは魔法を使う人達なんだけど―――』
『?』
『君のように誰かを思いやれる優しいお人好しな人達だよ』
『なっ!』
可愛い声を漏らしたC.C.に満足しながら、ライは一方的に彼女との繋がりを切った。もう少し彼女の反応を伺いたかったが、真っ赤になった彼女の顔を簡単に想像できたので下手に追求される前に、ライは次の行動に移った。
「なのは、頼みがある」
そしてライは傍らの女性に話し始めた。
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