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真剣で武神の姉に恋しなさい!
意識
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神的なことだネ」

 ルーはホワイトボードに図を書き込みながら瑠奈に事細かに説明してゆく。瑠奈もそれに頷きながら聞いていく。

「気が使えるというのはそれだけで普通の人たちとは違うんだヨ。そうなると今度は自分の精神面が問題となってくル。気が使えるということで調子に乗って力に溺れるとそのうち自分の身を滅ぼすこととなるんダ。現にそうなってしまって川神院を破門されてしまった人物もいるしネ……。まぁ、瑠奈がそうならないために今こうして授業をしているんだけどネ」

 するとルーは瑠奈の後ろに目を向けながら、

「もっと詳しく力に溺れるとどうなってしまうか知りたければ後ろにいる二人が適任かもネ」

 ルーが言うと瑠奈は後ろを振り向いた、そこには障子を少しあけ中の様子を伺っていた千李と百代の姿があった。

 二人が苦笑いしながら中に入ると、瑠奈が嬉しそうに千李のもとに駆け寄った。千李もしゃがむと瑠奈を抱きとめそのまま上に持ち上げた。所謂高い高いである。

「いい子に勉強してるみたいねー瑠奈ー。感心感心」

「うん! でもさっきルーせんせーがいってたけどおかあさんとモモおねえちゃんはちからがどういうものなのかしってるの?」

「……ええ。知ってるわ、前にも話したけれど私や百代。それにおじーちゃんや貴女に備わっている力は気って言ってね。とても力のあるものなんだけど、その力に溺れると周りに迷惑をかけてそして最終的には一人ぼっちになっちゃうのよ。現に私もそうなりかけたわ、だから貴女にはそうならないためにこういった授業を受けてもらってるの。大変だけどがんばれる?」

「だいじょうぶ。わたしがんばれるよ!」

 笑顔で答える瑠奈の声にはしっかりとした力が感じられた。千李はそれに頷くと瑠奈を降ろし、彼女の頭をなでた。

「じゃあルー師範代。よろしくお願いします」

「うン、じゃあ瑠奈もう少しがんばろうカ」

「はーい」

 そう返事をした瑠奈は先ほどと同じ場所に座りルーの授業を受け始めた。それを満足そうに見ながら千李は百代と共にその場を後にした。






 千李は百代と分かれ、川原で走り込みをしているであろう一子の元へと向かった。

 川原に到着すると案の定そこにはタイヤを引きながら川原を走る一子の姿があった。何往復もする一子の姿を見る千李は何時にも増して真剣な面持ちとなっている。

 すると一子が走るのをやめた、どうやら休憩のようだ。千李は一度頷くと一子の元に向かった。

「一子、お疲れ様」

「千姉様! 何時からみてたの?」

「ついさっきよ、それにあんなにがんばって鍛錬してるんだもの、声かけちゃ迷惑かなって思ってね」

 そういう千李の手にはスポーツドリンクとタオルがあり、千李は
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