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《SWORD ART ONLINE》ファントムバレット〜《殺し屋ピエロ》
再び戦場へ
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が仄かに発光し、現在彼が《ガンゲイル・オンライン》にログインしていることを示していたのだ。
「き、キターー! 来ましたよリリアンヌちゃん! 彼今ログインしてるよ。さっそくメッセージを送っておきましょ……」
自らのフレンドリストを呼び出したコヨーテを、横合いから「待って!」っとリリアンヌが止める。訝しげに見返すコヨーテを尻目に、彼女はマップをじっと見つめていた。そして微かに頭を振る。
「……今は、止めとこ。アイツお楽しみ中みたいだから」
メイソンの位置情報を示すアイコンは、ここから近いダンション内部で点滅していた。滅多にモンスターを相手にしない彼の性質上、プレイヤーを待ち伏せしているか、もしくは既に戦闘中と見るのが妥当であり、リリアンヌは邪魔をしたくない思ったのだ。コヨーテが呆れ顔で言った。
「戻ってくるなりそれ? まぁ、メイソンちゃんらしいっちゃそうだけど。……じゃあ、もうちょいここで時間を潰すとしましょうか」
コヨーテは浮かしかけた腰を、再び椅子に深々と下ろす。しかし、なぜかリリアンヌの方は、例の物騒な機関銃をよいしょと担ぎ、どうしたと言わんばかりの様子で彼を睨んだ。
「何言ってんの? 行くよ」
「へ? どこに?」
「メイソンのとこに決まってるじゃん」
すたすたと歩き出したドレスの端っこを、コヨーテは何とか捕らえることに成功した。
「いやいや! 彼お楽しみ中だって言ったのリリアンヌちゃんじゃん! 余計なちょっかい出したら、それこそメイソンちゃん怒っちゃうよ」
くるりと優雅にターンしたリリアンヌが、苛立たしげに金髪を掻き上げる。その仕草に見惚れ、思わず手を放してしまったコヨーテに、彼女はマシンガンのような早口で捲し立てた。
「そりゃそうかもしれないけど、私としてはちょっと心配なわけ! だってあのダンジョン《ネメシス》の縄張り状態でしょ。メイソンとあそこのリーダって仲最悪だし、もしパーティーとかち合ったらメイソンだって危ないし」
《ネメシス》というのはサーバー有数の大規模スコードロンである。属国と呼ばれる子飼いのグループまで多数所持している大家族だが、そのリーダと《殺し屋ピエロ》の仲が相当険悪であることは、当時を知るプレイヤーにとって有名な話だ。そしておそらく、メイソンはあのダンションが《ネメシス》のたまり場であることを知らない。
「……ふぅん、なるほど? 要するに、今すぐメイソンちゃんに会いたいってわけね。上手い言い訳を考えたもんだ」
「ちーがーう! ホントに心配なの!」
悔しそうに地団駄を踏むリリアンヌを生暖かい目で観察したコヨーテは、だるそうな体で立ち上がり、大きくのびをした。
「まぁ、オッサンも退屈してた所だ。彼の復活祝いも兼ねて、派手に駆けつけ
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