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アセイミナイフ -びっくり!転生したら私の奥義は乗用車!?-
第1話「私、思い出した」
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保つこと、とだけ言っていたからな。好きにしろ。殺すなよ。高い薬も使ってるんだ、楽しんでおけ」

一番偉そうな男の声に笑いが混じっていた。そっか。薬、使われたんだ。

イダは父母や、時たま訪れる冒険者達、そして森のエルフやグラスランナーたちにそういう薬があることを聞いていた。

思考力を奪う薬、精神をおかしくする薬、痛みをなくす薬…

…もうダメかな。ごめんなさいお父さん、お母さん。宿のこと、どうにかできなかった。

ヤズ、オー、キカ…もし聞こえてたら、お願い。お父さんとお母さんをお願い。

つ、と涙が流れる。どうしてこうなったのかわからない。どうしてこうなったんだろう。どうして…

―――その時、ふと思い出した。

…あれ?私、いつか同じ事、思ってなかったっけ?

ワンピースに手がかけられた。破られるのだろうか。いや、この生地もエルフさんにもらったものだから…

そう、昔、一度、同じ後悔を得ていた。それは間違いないはずだ。絶対に間違いない。だって、あれは。

ワンピースがゆっくりと脱がせられる。大事に、大事に。十分に時間をかけ、傷つけないように注意されながら。

…下着姿になる。ブラジャーはまだ着けてはいない。15にもなる自分だが、胸が足りないのだから仕方ない。

そうだ。間違いない。絶対に、絶対に間違いない。私は、いつか、いつか、いつか、いつか。

下着に手がかけられた。

―――同じ後悔をしている!!

そして、光が弾けた。



―――201X年。我々の世界のアフリカ某国。

ココでは今、空前の規模のバイオハザードが起きていた。

発端は一人の日本人女性旅行者。緑色の猛獣に襲われたという彼女は、誰も見たことのない症状で床に臥せっていた。

もう、何日人と会っていないのだろう。いや、おそらくは会っているのだろう。

”それが人と気づかないだけで”

そのバイオハザードの発端となった人物。悪い意味で人類史に名前を残してしまった哀れな女性。

広場つくしという名前を持つその女性は、今や己の不運を嘆くでもなく、笑うでもなく。

ただ、おそらくは永遠に近い時間死なせてもらえないのだろう、と感じていた。

―――どうしてこうなったんだろう。

思いを支配するのはそれだけ。憂いを支配するのはそれだけ。嘆きを支配するのはそれだけ。

それでも彼女は声ひとつあげない。いや、上げることができない。それどころか身動きひとつ取れない…

―――彼女の肢体は、まるで植物のように根を伸ばし、地面に突き刺さっていたからだ。



…緑化病。その病は後にそう呼ばれることになったが、彼女は永遠に知ることはない。

病原体は仮に「CCHC-001」という付番が
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