暁 〜小説投稿サイト〜
SAO二次創作者と、二次主人公ズの、やりたい放題桃太郎
第三章 救出作戦
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きの優しげな視線とも、その後のクールな雰囲気とも違う、自信に満ちた不敵な表情。今まで見せてきたものとのギャップに、えみの心臓がトクンと跳ねた。
――この人なら、本当にどうにかしてしまいそう。そんな、根拠のない期待が胸のうちで膨らんでいく。
ドクドクと跳ねる心臓のせいで、えみが中々まさきから目を離せずにいると。不意にまさきがえみから目を背け、申し訳なさそうに言った。

まさき「……それで、出来れば着物はきちんと着なおして欲しいんだが」
えみ「え……? あ……っ!」

言われて気付いた。えみの着物は元々戦闘で僅かに着崩れていたところを、まさきが応急処置のために帯を緩めたのだ。しかも、その状態で転んだり土下座したりしている。
その結果、えみの雪白の肌を隠すためにあるはずの布地は、彼女のふくよかな双丘の頂点手前に辛うじて引っかかっている状態であり、その先端すら何とか隠しているものの、かなり際どい状態であった。

えみ「す、すみません! 今すぐ直し……きゃぁっ!?」

えみは自分の格好に気付くや否や、即座に立ち上がった。このとき毒はもうかなり抜けていたらしく、力が入らずに転倒ということはなかった。のだが。
――たった一つ問題点を挙げるとするならば、立ち上がる際、慌てていたためにずり落ちていた着物のすそを踏んでしまっていたことだろう。
考えてもみてほしい。本来着物を固定しているはずの帯が意味を為していない状態で、下側を固定したまま急に立ち上がった場合にどうなるのかを。

えみ「あっ……!」
まさき「……」

途中の違和感でえみはようやく自分の失敗に気付くが、立ち上がることをキャンセルすることもできず。
ファサッ、という衣擦れの音だけを残して着物が地面へと完全に落ち、辛うじて隠されていた全身が、布一枚に覆われた秘所を残し、完全に露になった。……すらりと伸びた肢体も、白い双丘の頂点も、全て。

えみ「―――――ッッッ!!!!!」
まさき「…………」

二人の視線がえみの身体にあつまり、そして、再び交錯して。

えみ「後ろ……」
まさき「あ、と……?」
えみ「後ろ向いててください……っ!!」

えみの裏返った叫び声に、慌ててまさきが後ろを向くと、えみは顔を真っ赤にしていそいそと着物を着なおすのだった。

えみ「その……、もう、いいですよ……」
まさき「あ、ああ……」

えみが帯を巻き終わって声をかけると、まさきがおずおずと振り向いた。瞬間、さっきのことが脳内に蘇り、顔が爆発しそうに火照る。

まさき「……行けるか?」
えみ「……はい」
まさき「……それと、敬語はいい。面倒だ」
えみ「……は……う、うん」

もう、えみの頭の中に自分が囮になどの考えは全くなかった。否、考えられなくなったというべ
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