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SAO二次創作者と、二次主人公ズの、やりたい放題桃太郎
第三章 救出作戦
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。威圧したようなら謝る。が、俺たちの役割は、君たちを助け出すことじゃない」
えみ「それは承知しております。ですが、そこを何とか……!」
まさき「最後まで聞いてくれ。……俺たちの役割は、この島に巣食う鬼の討伐。わざわざ島の外まで逃げずとも、結果は変わらな――」
えみ「それは駄目です!!」
まさきの説明を遮るようにして、えみが叫んだ。その顔には、必死の形相が張り付いている。
まさき「何故、駄目なんだ? ……言っておくが、これでも腕に多少の覚えはある。それとも、何か姉妹のもとに帰りたくない理由でも?」
えみ「そんなこと……あるわけないじゃないですか……! 皆、わたしにとって唯一の家族なんですから。わたしだって、出来ることなら皆と一緒に暮らしたい……!」
俯いたえみの瞳から、クリスタルのように透き通った涙がつぅと流れ、頬を伝って土を濡らした。声は震え、耳が真っ赤に染まる。
まさき「なら、自分がしたいようにすればいい。人間てのは、やりたいことをやったとき、その逆よりもよほど大きな力を出せる生き物だ。どうせ全てをかけるなら、自分の感情にBETすべきだ」
えみ「……いいえ。それは出来ません」
宥めるようなまさきの言葉。だが、えみはそれにも首を横に振った。目尻に涙を限界まで溜めながら。
えみ「……わたしが言うことではないかもしれませんが、彼らの力は半端ではありません。一対一では有利でも、数の暴力で潰されてしまいます。現に、この島にいた僅かの守備隊は、一日も持たずに全員が血祭りに上げられてしまいました。……もう、この島を取り返すことなど、不可能でしかないのです。……ですから、お願いします。どうか……」
再び、すすり泣く声だけが陰湿な地下に響いた。その間も彼女の流す涙が乾くことはない。
――やがて、彼女の零した涙が小さな水溜りとなった頃。まさきは「分かった」と小さく言った。その言葉を聞いたえみが、僅かの希望を浮かべて顔を上げる。
えみ「ありがとうございます……! では、時間はわたしが責任を持って稼ぎますから――「覆せばいいんだな」……え?」
涙の痕が残る顔を僅かな希望に染めたえみだったが、まさきの少々的外れな発言に、一瞬戸惑ってしまう。
まさき「だから、覆せばいいんだろう? その『不可能』とやらを」
えみ「そんな……! それは……!」
まさきが鬼を討伐する考えを改めていないことを悟ったえみは、なんとか意見を変えさせるべく、必死に頼み込もうとする。
そんなえみを前に、まさきはにやりと不敵に笑うと、自信に満ちた声で言った。
まさき「無理じゃないさ。いつもやっていることだ。……俺はまさき。職は学者。不可能とされた定説を覆し、可能を証明することが本分だ」
えみ「……!」
えみが目を覚ましたと
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