第二章 六話 面接とレース
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ユニコーン 応接室
「No.53番、レイアム・ロー。履歴書はあるか?」
「ああ。」
ユニコーンの応接室では絶賛面接の最中である。なんの面接かというと、勿論新型艦載機【ジェガン】のパイロット選定のためである。作ったはいいが担当するパイロットクルーがいないため倉庫にしまわれていたジェガンにようやく乗りてが見つかる可能性がるのだ。
ネージリンスは艦載機が発達している国であり、その国の0Gドッグならば艦載機パイロットとしても優秀である、という考えの元に今回の面接は開始させれた。
船が新たにクルーを募集する場合、ほとんどの場合は空間通商管理局に依頼して候補を選択する。ほとんどの0Gドッグは空間通商管理局に登録しているので、その星に滞在しているフリーの0Gドッグならばすぐに管理局のAIが能力査定を行い募集側と候補として連絡して面接となるのである。
「この履歴書にある人型兵器操縦歴13年というのは本当か?」
「ああ。昔は相当な腕で名を上げた。」
「そうだとすれば、頼もしいことだ。わかった。追って連絡する。」
「いい返事を期待している。白野艦長。」
53人めの候補が退出すると、白野は一度近くにあった水のボトルをとって呷るとまた次の候補を招き入れた。
「No.54番、カトー。」
面接は続く。サングラスをかけた白野はどこからどう見ても厳しい評価をつける面接官にしか見えなかった。
*
アークネージ 酒場
白野が新たな仲間を募集していた頃、ギリアスは富と名声を手にいれるべく......今回は特に前者のためにアークネージで開催されるスペースシップレースに参加するための受付を終了させた頃だった。
「はい、ギリアス様ですね。エントリーナンバー9635です。これが受付カードですから無くさないようにご注意ください。」
「あいよ。」
ギリアスが受付担当から受け取ったのは直径3cm程度の大きさのプレートである。
表面には9635と表記されているだけの簡素なものである。
他にも9634隻の艦艇が参加するのであろう。それだけでなく、まだ新たに参加する0Gドッグもいるのである。ギリアスが富と名声を手にするためにはそれらの約10000にものぼろうかという艦艇を抜かねばならないのである。
「いやはや......うちの艦長若いけどなかなかチャレンジャー。今回も楽しめっかなぁ......」
などと酒場の隅でバウンゼィの一般クルー二人が酒を飲みながら話している。
「若くてチャレンジャーなのはいいがよ、勇敢と無謀を取り違えるなって言葉もあるだろう?」
「その辺は心配いらないんじゃね?少なくとも今回は宇宙でレースだ。前みたいな殺し合いじゃない。」
「そうだな......艦長が
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