第24話「異形の力」
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く。
「キミ達のやったことは不法侵入。立派な犯罪だ」
どうやら注意することにしたらしい。彼女達に罪の自覚がない以上、放っておけば極論、無自覚のまま犯罪者になる可能性だってある。
中学生くらいの時の情操教育は大事、とニュースで見たことがある気がするという程度のひどく曖昧な理由だがさすがに放置するのは面倒臭がりな彼でも気が引けたらしい。
「「「「「「「え」」」」」」」
犯罪と言われて3−Aの生徒達が慌てて顔を見合わせる。
「で、でも! ……私達はただネギが心配で! そ、それにここはエヴァちゃんの家だし……だ、だから――」
「――仕方ない、と……?」
コクコクと頷く彼女達に、タケルは頭を抱えるような仕草を見せた。
「……頭いてぇよ」
珍しく乱暴な口調だ。
それ故に少し、恐い。
垣間見えた表情はやはり無色で何も読み取ることは出来ない。
「た、タケル先輩?」
アスナが恐々と声をかけ、それにタケルが反応する。
「その人を尾行して、後を付け回し、挙句には他人の家にまで勝手に入って。それでも『心配だったから』と『知人の家だから』で済ましても良いとでも?」
アスナたちがしてきたことを理路整然と、丁寧な言葉で表すと確かに犯罪の匂いがぷんぷんしている。
「うっ」
思わず言葉を詰まらせるアスナ。さらに責めようと口を開こうとするタケルにネギが「ま、待ってください」
「……む?」
「確かにアスナさん達のしたことは良くないことかもしれないですけど、でも悪気があったわけじゃないんだし、あんまり怒らないであげてください」
「……」
沈黙すること数秒。
ネギの真摯な目を見つめ、次いで引きつった顔をしている女性徒たちに目を移す。
珍しく真剣に注意されたせいか、彼女達なりに少し凹んでいるように見える。どうやらこれ以上言い聞かせる必要はないらしい。
――まあ……いいか。
「……わかった」
「ありがとうございます」
頭を下げるネギからは視線を外し、戸惑いを見せている彼女達に声をかける。
「これからはもう少し理性的に動くことを心がけるように……」
それだけ言い捨て、「今日はもう練習がないなら、俺は先に休ませてもらうが……」
とエヴァに尋ねる。
「ん? ああ、そうだな。今日はもう修行にならんだろうから構わんぞ」
エヴァンジェリン的にはどうでもいいことだったのだろう。明らかにリラックスしていた様子で答えた。
「そうか」
そのまま遠ざかる背中に、女性徒たちは各々、安堵したかのような息をついた。
「しっかし……・あの人威圧感あるよな〜」
まるで他人事のように呟く朝
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