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lineage もうひとつの物語
オーレン戦役
ケレニスの陰謀
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ゾンビの魔法を掻い潜りシルバーロングソードを滑り込ませ上半身と下半身を分離させる。
上下を分離され倒れても尚動くゾンビの頭部めがけシルバーロングソードを突き刺す騎士。
その身はプレートメイルという重量のある鎧に包まれ手足にはアイアン系のグローブにブーツ。
そして片手にタワーシールド、振り回すのは長剣であるシルバーロングソードという無骨な印象を受ける出で立ちとは違い兜の隙間から見える顔は美しく勇ましさが伺える。
その騎士はキャスタ。
戦場にあって目立つ顔立ちとその強さは周囲の士気を上げるのに役立っていた。
次から次へと沸くように襲いくるゾンビに苛立ちながらも重量物を纏っているとは思えぬ動きでゾンビに剣を突き立てていく。
キャスタが倒したゾンビをレミジオというウィザードが魔法で焼き灰にしていく。

「レミジオさん!魔法力は?」

ゾンビの大剣を盾で受け流しながら叫ぶように話すキャスタに

「残り三割程度ってところだ!このまま長引けばやばい!」

思った以上に消費している事実がわかり舌打ちをしたキャスタは大剣を持つゾンビを打ち倒した後、正面を見据えたまま一歩後退した。
そして隣で戦っているペアに声をかける。

「我等は魔法力回復の為村に戻る!あんたらは孤立しないよう一度下がってくれ!」

「俺達も回復に入ろうと思っていたところだ!合わせて下がろう!」

前衛であるナイト二人で隙を伺い同じタイミングで動き出す。
キャスタ、レミジオの二人は攻撃を捌きながらジリジリと少しずつ後退していく。
隣のペアも同じように下がっていく。
周囲で戦う者達に下がることを伝えながら後退しゾンビの攻撃が届かない場所までくると一気に村へ引き返した。


両ペアは雪のない軒下へ移動し民家の壁にもたれるように腰を下ろした。
ウィザードの二人は襲来したゾンビのことについて語り合っている。
前衛の二人は剣の手入れをするため砥石や布を取り出した。

「見事な剣捌きですね。感心しました。」

そう言ってツーハンドソードから汚れを取り除く隣で戦っていたナイト。

「たいしたことはありません。私くらいの腕の奴等はまだまだ大勢いますから」

同じくシルバーロングソードの手入れをするキャスタ。

「大剣使いの自分としてはあそこまでスマートな戦い方に憧れてしまいますよ」

お世辞ではない真剣な気持ちが読み取れたのかキャスタは「有り難う」と一言だけ伝え笑顔でもって答えた。

「貴殿もたいしたものじゃないですか 。荒削りだが力強く頼もしい限りでした」

「自分はまだまだです。でもそう言ってもらえると精進した甲斐があります」

恥ずかしそうにツーハンドソードを弄くる姿は先程まで戦闘していた姿が嘘のように
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