暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
少女と亡霊
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ょっと!敵がいるかもしれないのよ!」

崖の上から叫ぶナツにシャルルが慌てるように口を開いた。











「ハッーピィ、ウェンディィ・・・ルゥゥー・・・」

洞窟の入り口から声が聞こえてきた。

「!」
「ナツだ!」
「うわぁい!」

ブレインは洞窟の入り口の方を向き、ハッピーとルーは嬉しそうに抱き合う。
ウェンディは目に涙を浮かべたまま、ジェラールを見つめている。

「レーサー、近づかせるな」
「OK」

そう言った瞬間、レーサーの姿が消えた。

「ゴミどもが・・・」










『!』
「っ来る!」

突如空を切り裂くような音が響いてきた。
ナツとグレイ、アランが目を見開き、ティアが短く叫んだ瞬間。

「ぐあぁ!」
「ぐはぁ!」
「うあっ!」
「くっ・・・」

目にも止まらない速さでやってきたレーサーに全員殴られた。

「またアイツだ!」
「誰?」
六魔将軍(オラシオンセイス)の1人ですよ!」

首を傾げるティアにアランが叫ぶ。

「ここは任せろ!お前らは早く下に行け!」
「仕方ないわね・・・私も足止めするから行きなさい!」
「おし!」
「行かせるかよ」

レーサーは木の幹を伝って持ち前のスピードを駆使して邪魔をしようとするが―――

「おっ!?ぎゃっ!」

いつの間にか木はグレイによって凍らされており、つるんっと滑ってコケた。

「シャルル!今だ!羽!」
「あ、シャルル気絶してます!」

ナツとアランがシャルルに目を向けるが、シャルルは先ほどの攻撃によって目を回していた。
それを見たグレイが造形魔法の構えを取る。

「しゃーねぇ、これで行ってこい!」

そう言うと、グレイは氷の滑り台に似た道を造る。

「行くぞっ!」
「はいっ!」
「え?何!?」

ナツとアランがぴょんっと跳ね、それと同時にシャルルは目を覚ます。

「てめぇ・・・」

その声が合図だったかのようにレーサーが起き上がった。
サングラスを直し、その表情を怒りに染め上げる。

「とぉおおーーーーーーーう!」
「えぇぇーーーーーーいぃぃ!」
「きゃああああああぁぁぁぁ!」

そのままナツとアランは氷の道を滑っていく。
シャルルの悲鳴と共に、3人の姿は見えなくなった。
残ったグレイとティアはレーサーと対峙する。

「このオレの走りを止めたな」
「滑ってコケただけだろーが」
「責任転嫁甚だしいわね」










そしてナツ達は崖下へと下りた。

「うぷ・・・」
「酔ったの!?」
「えっ!?」

氷の道から降りると同時に酔ったナツにシャ
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