暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
04 「意外とお茶目」
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テル」
「何でしょう?」
「疑問は解消したのか?」
「そうですね。この少女に対して無反応ではなく、あなたにとって大切な人だからスルーしているのでは? と新たな疑問も湧きましたが」
「頭が良いだけあって疑問が尽きないんだな」
「もっと褒めても構いませんよ」
「……褒めるつもりで言ったんじゃないんだけど」
「えっへん」
「だから褒めてない」

 俺の言葉に全く耳を貸さずに掃除を進めるシュテル。彼女と似ている部分があることは認めてもいいが、こういうお茶目な一面は似ていないと断言したい。はやてと似ているというなら肯定するが……。
 ふと思ったが、シュテルとは話しやすかったりするのは性格が似ているからというのもあるだろうが、はやてと似ている部分があるからなのではないだろうか。

「ショウ、手が止まっていますよ」
「ん、あぁ悪い」
「私のことをじっと見ていたようですが……まさか」
「いや、顔には何もついてない」
「ファラはあなたを誰にも渡したくない、と子供のような可愛い独占欲を見せていますが、マスターであるあなたも彼女に似て私を独占したいと思っているのですか?」

 予想を遥かにずれた……いや、考えてすらいなかった彼女のボケに俺はすぐに返事を返せなかった。頭をフル回転させて導き出した結論は、スルーしようという簡潔なものだった。

「無視ですか。さっきから楽しく話していたというのに……私、泣いてしまうかもしれません」
「……あのさ、やっぱり俺ひとりでやっていいか?」



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