04 「意外とお茶目」
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いる写真と比べると、表情に感情がなくなっているのが良く分かる。
「……不思議です」
「それは、俺が笑ってることか?」
「いえ違います……確かに今のショウを見ると不思議ではありますが、この頃のあなたには心に傷がなかった。笑っていて当然だと思います。私が不思議だと思うのはこちらの写真です」
シュテルが手に取ったのは、はやてと一緒に写っている写真。
かなりアップで撮っているため、俺の事を多少なりとも知っているシュテルは、「あなたにこんな風に写真を撮る友人がいるとは驚きです」とでも言いたいのだろうか。
「このあなたと写っている少女の存在は、私にとって不思議でなりません」
「……俺には友達がいなそうだから?」
「……? そんなことは思っていませんよ。私とあなたは似ている部分が多いです。私にも少なからず友人はいますから、あなたにもいてもおかしくないでしょう」
シュテルの友人……彼女と似たような性格をしているのだろうか。仮に彼女が3人と考えると……友人同士の話というより、何かの議論をしていそうであまり楽しそうではない。
俺のそんな想像を読み取ったのか、シュテルは微笑を浮かべながら続けて言った。
「人というものは不思議なものですね。自分と性格が違ったとしても、親しくなれるのですから……あなたには、いつか会ってもらいたいものです」
「……何か企んでないか?」
「人聞きの悪いことを言いますね。あなたとは長い付き合いになるかもしれないので、純粋に友人を紹介したいと思っただけですよ。まあ……しいて言えば、友人のひとりはとても元気な子なので振り回されることになるかもしれませんが」
最後は企んでいたとも取れる気がするのは俺だけだろうか。
はやてに振り回されることはあるが、あれは会話がメインだ。元気という言葉のせいか、シュテルの友人は肉体的な意味で振り回されそうでならない。そっち方面は耐性がないから会うことを考えると、マイナス方向の感情が沸いてくる。
「話を戻しますよ。私が不思議に思ったのは、なぜファントムブラスターはこの少女には無反応なのかということです。あの子は稼働時間の割りにとても人間らしい。それが特に現れるのは、あなたに関することです。あなたに私が接しているときなんかは特に激しいですよね」
「あぁ……なるほど。まあその子と出会ったのは、ファラと出会った頃だからな。稼動し始めたときくらいから知ってるから、無反応にもなるんじゃないか。それに住んでる家もそれなりに離れるし、お互いに事情もあって月に何度かしか会わないから」
「そうですか……」
少し考える素振りを見せた後、シュテルは写真を元の場所に戻して掃除を再開した。彼女の中でどのような答えが出たのか気になった俺は聞いてみることにした。
「なあシュ
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