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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第279話】
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ぐらいだ。
一方の一夏は、叩き付けられ、息を吐くのだが楯無さんの指が頸動脈に触れると、思わず目を見開いていた。
「う…………」
親父が居たなら……「今ので織斑君は一度死んだな。 まあ下手に生かされるよりは死んだ方が彼も楽になるだろう。 ワッハッハッ!」……って言うだろう。
くすっと、またも笑みを溢し、楯無さんは――。
「まずは一回」
そう告げ、一夏から距離を離す楯無さん。
仕切り直しといった所だろう。
立ち上がった一夏は、袴を正すと共に表情に焦りの色が見える。
――当たり前だが、最近まで帰宅部で何の稽古もしてなかった奴が、動きを見ただけで毎日訓練をしてる人相手に勝つなんてまず有り得ない。
あるとすれば、楯無さんの体調が急に崩れないといけないが、生憎と血色の良さが、彼女の体調の良さを表していた。
迂闊に手を出せないのか、一夏は踏み出せず、場は膠着する――。
「………………」
黙ったまま相手を見据える一夏に対し、楯無さんは――。
「ん? 来ないのかな? さっきまでの勢いはどうしたのかな、織斑君?」
「…………ッ!」
楯無さんの挑発に、表情を変える一夏だが、やはり動かず――。
「……それじゃあ私から――行くよ」
そう言い、一気に一夏の目の前に急接近する楯無さん。
その動きは、昔からある古武術の一つ、無拍子と呼ばれる所謂奥義という奴だ。
空手しかり柔道しかり、これを使える人は基本、相当な実力者だと言える。
よく漫画でも、この無拍子の使い手は居るが、間合いに入ってからの速攻に、普通の人は対応が出来ない。
因みに、俺もまず無理――お爺ちゃんがこれを使えるのを知ってるため、初見では無いが――。
結局、あまり詳しくないため俺自身偉そうに語っても仕方ない。
「しまっ――」
間合いに入られてからでは遅く、先ずは肘、次に肩、腹と軽く掌打を叩き込まれ、一夏の関節が強張った一瞬に、勢いのある双掌打が両肺に叩き込まれる。
結果として、こうなると軽く意識が飛ぶだろう――強制的に肺の空気を排出されるのだから。
「がっ、はっ……!」
苦しそうな表情の一夏に、更に楯無さんは――。
「足下ご注意」
そう言ってから、一夏を背中からおもいっきり畳に投げ飛ばす。
衝撃のせいか、暫く身体を起こせない一夏を眺めながら楯無さんは――。
「これで二回。 まだやる、織斑君?」
着た袴は襟元一つ乱れることはなく、優しい笑みを向ける。
大人しく負けを認めるのも勇気だが、一夏は変な所で男だからと
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