第11話 強敵襲来!その名はイインチョウ?
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掛けてしまうなどとは……私はまだまだ、未熟者だ】
そう言うや否や、即座にイインチョウは元のパトカーへと変形し、走り去ってしまった。
その姿をただ静かに眺めるダイバンチョウ。
【そうだ、美智は?】
ふと、瓦礫の下に視線を映す。瓦礫の大きさはパッと見ただけでも数十トンはありそうだ。例え生きていたとしても五体満足は難しい。
頼む、美智。生きていてくれ!
祈る思いでダイバンチョウは瓦礫を退かそうと手を伸ばした。
すると、突如瓦礫が持ち上がりだした。徐々に瓦礫を押し退けていき、中から現れたのは全く見知らぬ姿をしたロボットだった。
外観の風貌から察するに先ほどの救急車だと言うのが見て取れた。
そして、その救急車の両手には、美智と先の少女が持たれていた。
【美智! お前……】
【美智さんが、僕に勇気をくれました。そのお陰で、僕もこうして変形が出来たんです】
【そうか、良かったな】
そっと、ロボットは美智と少女を安全な場所に下ろす。そんなロボットの肩にダイバンチョウが手を置いた。
【お前、名前はないのか?】
【僕に名前はないんです。名前を付けられる前に此処に来たものでして】
【そうか、だったらお前は今日から『レスキュー番長』だ!】
【レスキュー番長……はい、有り難う御座います!】
喜び、レスキュー番長はダイバンチョウの手を両手でしっかりと握り締めて言った。
こうして、また一人新しい仲間が出来たのだ。だが、同時にとてつもない強敵が現れてしまった。
これから先、あのイインチョウはきっとダイバンチョウを狙って幾度も襲い掛かってくるだろう。
果たして、ダイバンチョウはあの強敵、イインチョウの猛攻を如何にして掻い潜っていくのだろうか?
つづく
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