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勇者番長ダイバンチョウ
第11話 強敵襲来!その名はイインチョウ?
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えはない。少なくとも喧嘩のせいで警察の厄介になった事は何度かあるが、それ以上の犯罪は犯した覚えがない。
 その自分が、宇宙法違反とは心外この上ない。
【さっきから何訳の分からない事言ってやがる! 宇宙法だの何だのさっぱり分からねぇよ!】
【そうか、どうやら貴様はバンチョウ星人と地球人が共同しているが故の事なのだろうな】
 意味深な事を呟きながらもその視線は未だにダイバンチョウへと向けられている。
 と、其処へ突如としてダイバンチョウとイインチョウの双方に爆発が起こった。背後で手持ち無沙汰だったブソウ星人が奇襲を仕掛けてきたのだ。
 残っていた武器を全てつぎ込んで倒そうと言う魂胆だったのだろう。
【ギャハハ! くたばれ、宇宙警察の犬も辺境の宇宙人も纏めて灰になっちまえぃ!】
【おのれ……】
 静かに、だが確実にイインチョウの口から怒りの篭った言葉が発せられた。その刹那。電光石火の速さでイインチョウは持っていた銃口を即座にブソウ星人に向けた。
 轟音と共に数発の光弾が発せられる。その矛先は迷う事なくブソウ星人の両手、両肩に取り付けられた武装を破壊していった。
【お、俺様の武器が!】
【警告した筈だ。抵抗した場合は、実力行使に移ると―――】
 その光景はまるで、無感情の機械が行う精密な作業にも見得た。
 イインチョウが持っていた銃で今度は武装星人の胸に取り付けられていたガトリング砲を破壊し、次に両手両足を粉砕し、逃げる事も抵抗する事も出来ない状態に仕立て上げてしまったのだ。
【ひぎぃっ! た、助けてくれぇぇぇ!】
【宇宙法第35状、宇宙に生きる者は無闇に他の惑星に侵略してはならない! 貴様はこの法律を違反し、更に抵抗の意思がある行為をした。よって、宇宙法に基づき貴様には厳罰を下す!】
 そう言って、イインチョウの銃口がブソウ星人の眉間に押し当てられる。どうする事も出来ないブソウ星人は先ほどの威勢が良い時とは打って変わり助けてくれと連呼して泣き叫んでいる。
 心底情けない光景であった。
 そんな情けないブソウ星人の哀願など全く聞き入れる気などないかの様に、イインチョウは銃のトリガーに指を掛け、
躊躇なくそれを引き絞った。
 ダーーン!
 一瞬、その音が響き、それ以降は静寂が辺りを支配した。
 ブソウ星人は微動だにしなかった。弾痕はブソウ星人の頭部から右に顔一つ分ずれた場所に着弾していた。だが、その時には既にブソウ星人は気を失っておりそのまま動かなくなってしまった。
【貴様を裁くのは私ではない。宇宙裁判所だ!】
 銃口を上げ、動かなくなったのを確認し終えると、今度は再びダイバンチョウへと向き直ってきた。
【今度は貴様の番だ! バンチョウ星人】
【へっ、俺を其処で伸びてる奴と同じと思ったら大間違いだぜ! この落とし前
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