5部分:第五章
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間拍手と歓声は止むことがなかった。彼はそれでも泣かなかった。
「なんでやろ」
彼はそれについてふと思った。自分でも涙が出ないのが不思議やった。
「まだ何かあるんやろか」
そう思った。その時にはもう三塁ベースを回っていた。
ホームベースでは近鉄ナインが総出で彼を待っている。彼はナインに手厚い歓迎を受けながらベースを踏んだ。その瞬間拍手と歓声は最高潮に達した。
「どないしようか」
彼はふと思った。まだ野球をしようと思っていた。だがその気持ちが揺らいできたのだ。
「こんだけ愛された人間ってわしだけやろな」
それは今の拍手と歓声でわかった。
それだけではないのだ。
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