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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第278話】
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「一応、二人には最初から説明するわね。 ……まず、織斑君が部活動に入らないことで色々と苦情が寄せられているの。 ヒルト君に関してはそんな苦情は無いのだけど、やっぱり織斑君を入部させたならヒルト君も入部させないといけないって事になっちゃって……」

「……何となくわかりますよ。 ……まあ、各部活動が労働力として一夏のついでに俺もって所だろうと思いますし」

「ん? 何でヒルトだけ労働力何だ?」


 ……俺の立場、ここまで理解してないとはこいつって絶対人の事考えないよな。

 仮にシャルの詐称でも、何だか問題を投げっぱなしにしそうな気がする。

 ……いちいち苛ついても仕方がないので、俺は黙ったまま楯無さんの言葉に聞き入る。


「それでね、変な言い方だけど交換条件として、これから学園祭の間まで、私が二人を特別に鍛えてあげようかと思ってね。 ISの操縦に関しても、生身や精神的な面でもね」


 ……交換条件ってのは解らないが、更にステップアップする為には断る理由は無いだろう。

 ……だが一夏は――。


「遠慮します」


 みすみす成長するチャンスを潰す一夏に、呆れを通り越してある意味尊敬に値すると思った――悪い意味で。


「まあそう言わずに。 ヒルト君はどうかしら?」

「俺は断る理由は無いですよ。 慎んで承ります――だと、言葉がおかしいかな、ハハッ」

「ふふっ、そんな事ないわよヒルト君♪」


 互いに微笑を溢す俺と楯無さん――と。


「あ、織斑君、お茶飲んでみて。 美味しいから」

「……いただきます」


 ……もうちょい言葉に棘がなかったら良いのだが。

 ティーカップに口をつけ、ゆっくりと一口紅茶を飲むと――。


「……成樹の紅茶にも負けない味だ……」


 そう小さく呟くが、楯無さんには聞こえていたようで――。


「ふふっ、成樹って……ヒルト君の友達?」

「え? えぇ、俺の親友ですね。 ここに入ってからあまり会えないけど、友情だけは永遠にかわらないですよ、俺と成樹は」


 そう言うと、楯無さんは優しく頷き――。


「ふふっ、変わらない友情はいつまでも大切にね? あ、二人とも、ケーキも食べてね」


 そう言うものの、のほほんさんのキラキラとした眼差しが視界に映る。

 一夏は気にせず食べているが――。


「……のほほんさん、良かったら食べる?」

「え!? いいの〜!? ……で、でも……」


 姉が気になるのか、ちらりと見るのほほんさん。


「布仏先輩、 のほほんさんにあげても良いですか?」


 そう俺が言うと、のほほんさんを見る布仏先輩。


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