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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第278話】
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ございます、布仏先輩」


 柔らかな笑顔でお茶を注ぐ布仏先輩にお礼を言うと、一礼してから楯無さんのティーカップに注ぎ始めた。


「本音ちゃん、冷蔵庫からケーキを出してきて」

「はーい。 目が覚めた私は凄い仕事出来る子〜」


 満面の笑顔でそう言うと、遅い速度で冷蔵庫へ向かうのほほんさん。

 一夏をちらりと見ると、今ののほほんさんの言葉を疑ってるのが目に見えるぐらい表情から読める。

 ――そういや、人をバカにするときもこいつって表情に出るから六月の時に鈴音やセシリア、美冬から総スカン食らってたよな。

 ……内心どう思うのは勝手だが、表情に出すのはどうかと思う。

 そうこうしてる間に、のほほんさんは冷蔵庫からケーキを持ってきた。


「ひーくんー、ここはねー。 ここのケーキはねー。 ちょおちょおちょおちょお〜……おいしいんだよー」


 どれだけ美味しいのかを身体いっぱい使って表現するのほほんさん。

 箱からケーキを取り出し、フォークを使って食べだした。

 ……普通、まずは皆に配ってから食べないのか?


「やめなさい、本音。 布仏家の常識が疑われるわ」


 流石に姉として見てられなかったのか、口調は優しいものの何処か威圧感を感じさせる言葉に聞こえる。


「だいじょうぶ、だいじょうぶっ。 うまうま♪」


 ペロペロとケーキのフィルムについたクリームを舐めるのほほんさん。

 口元についた生クリームが妙にエロく見えるのは、俺が欲求不満だからかもしれない。


「…………」


 布仏先輩は、笑顔だがその後ろには修羅を立たせている様な佇まいで、行儀の悪い妹の頭をグーで叩いた。


「うええっ……。 いたぃよぉ……お姉ちゃん……」


 半場涙目ののほほんさんは、姉である布仏先輩を見上げるが、そこに居たのは握り拳を作った修羅が居た。


「本音、まだ叩かれたい? ……そう、仕方ないわね」


 柔らかな笑みを浮かべ、拳を掲げる姉に、妹は――。


「まだ何も言ってない〜。 言ってないよ〜」


 流石に二度もげんこつを受けては堪らないのか、ブンブンと頭を振るのほほんさん。

 そんな二人を見た楯無さんは苦笑しながら――。


「はいはい、姉妹仲がいいのはわかったから。 お客様の前よ?」


 軽い叱責をする楯無さん、勿論怒ってる訳ではなく、俺達二人が居るのだから自重するようにということだろう。


「失礼しました」

「し、失礼、しましたぁ……」


 二人して頭を下げるが、のほほんさんはまだ痛いのか頭を擦っていた。

 そして、改めて生徒会メンバーの三人は俺や一夏に向き合う
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