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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第278話】
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い」

「無理……。 眠……帰宅……いい……?」


 喋るのですら億劫なのか、単語が飛び、部屋に帰っても良いかと訊いてるようだ。

 ……だが――。


「ダメよ」


 そんな無情な言葉に、小さく唸り声をあげると共に少しだけ顔を上げた。

 今の表現は、たれパンダもとい、たれのほほんさんといった所か。


「昨日は遅かったのか、のほほんさん?」


 俺の問い掛けに、反応したのかゆっくりと口を開く。


「うん……。 深夜……壁紙……収拾……連日……」


 各々の単語を言っていくのほほんさんに、一夏は――。


「う、うん?」


 ――といった感じで、意味を理解してないように思えた。

 断片的だが、連日深夜までお気に入りの壁紙をデータ保存して収拾していたという所だろう。

 どんな壁紙かは解らないが、のほほんさんだと動物とかだろうか?


「あら、あだ名で呼ぶなんて、やっぱり仲いいのね二人は」


 そう言いながら、優雅に腕組みをして座席にかける楯無さん。


「まあ其なりにはね。 のほほんさんとは時折話したりしてますから」

「うん〜。 お互いあだ名呼びだかららぶらぶ〜……てひひ〜」


 にへらっと笑うのほほんさんに、俺は――。


「いや、のほほんさん? ラブラブーって言ってもさ、デートすらしてないのにラブラブは無いんじゃ……」

「ええ〜!?」


 俺の言葉に反応し、眠気も飛んだのか大声を上げて起き上がった。


「ひどい、ずっと私をあだ名で呼ぶから……てっきり好きなんだと思ってた〜……」


 顔を手で覆うのほほんさんを見た一夏は――。


「ヒルト、お前女の子を泣かせるなよ。 最低だな……」


 ……何だろう、このモヤモヤした気持ち――お前が言うなって声が聞こえてくる気がする。


「あ、えと……ごめんなさい。 のほほんさん……」


 頭を下げ、謝る俺の前にティーカップを持ってきた三年生女子が口を挟んだ。


「本音、嘘をつくのも嘘泣きもやめなさい」

「へ? 嘘……?」


 頭を下げてた俺は、上げると共に視界に映ったのはのほほんさんは、舌を出して可愛い笑顔を見せていた。


「てひひ、バレちゃった。 わかったよー、お姉ちゃん〜。 ひーくんごめんね〜……」


 流石に悪いと思ったのか、ぺこりと頭を下げるのほほんさんに――。


「い、いや、別に構わないんだ。 泣いてないなら……ホッとしたよ」


 安堵のため息をつくと、一夏はのほほんさんの言葉が気になったのか――。


「お姉ちゃん?」


 そう言って、一夏の前にティーカ
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