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花天の椿
第四章 三河最後の戦い
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それ、浅間が持っていてくれ、必ずそれを取りに帰って来るから」


浅間は羽織を、ギュッと握る。
そして、椿を見つめ言う。


「解りました、待ってます。」


精一杯の笑顔で、浅間は椿を見つめた。
椿も笑いそして、椿は瞬歩を使い浅間の目の前から消えた。
浅間は三河の方向を見つめる、椿の羽織を握りしめて。







普通の道を使えば、恐らく三河の消滅には間に合わないと判断した椿は
山を抜け三河の新名古屋城にある、地脈統括炉を目指していた。
瞬歩で走りながら、自分の左斜め前に表示枠を一つ出していた。
そこには、三河君主、松平・元信が写っていた。
そして、元信が発した言葉を聞き椿は驚く


「P-01sって、確か青雷亭にいる自動人形だよな……アイツがホライゾン!?」


青雷亭はトーリや喜美の母親がやっている、軽食屋だ椿も何回か訪れている。
そして、ホライゾン、ホライゾンは小等部の時に後悔道りの事故で、亡くなった少女、そして葵・トーリが想いを寄せている少女の事だ。
確かにP-01sとホライゾンは似ている、椿も何回かそう思った事もあった
だが、まさかP-01s がホライゾンでしかも、大罪武装だとは誰も思わないであろう。


「………チッ、考えるのは後だ速く行かないと」


そう言うと、椿は速度を上げた。







「ならば、ここで止めます。」


新名古屋城の前にある一本の橋の上で、たった今元信の説明を聞いた立花・宗茂は叫ぶ
宗茂の言葉を聞き、元信は笑顔で答えた。


「それは、少し困るかなそこの副長、ちょっとどうにかしなさい」


宗茂は静かに振り向き、後ろで自動人形を首にぶら下げ手には神格武装名槍、蜻蛉切りを持つ男、本多・忠勝を見据える。


「本多・忠勝」

「おうよ」


その言葉と同時に、槍を構え直す忠勝、そして空気を叩くように言葉が紡がれる。


「止めるぜ学級崩壊!!」


宗茂も自分の手に持つ大罪武装、悲嘆の怠惰を構える。
そして、宗茂が動こうとしたその瞬間、忠勝の後ろから一つの影が生まれた。







刻風・椿では、はっきり言って忠勝には勝てないそのため椿は不意打ちという選択を選んだ。
タイミングは完璧、椿は右手で刀身の短い刀を抜き降り下ろす。
完璧な不意打ち、椿はこの一撃で決めるつもりだった。
しかし、東国無双、本多・忠勝の行動は速かった。
椿の刀が、自分に当たる前に忠勝は自分の持っていた、蜻蛉切りを後ろに向けるそしてその刃に椿を写しこむ。


(………マズッ!!)


椿は咄嗟に、瞬歩で刃の写らない所に逃げ、そして一瞬で立花・宗茂の隣まで退避する。
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