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凡人? 天才? それとも……。
第一話 【新学期】
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そうにして謝る。

「いや、別に大丈夫だよ……。気にしてないし……」

 精一杯、強がって見るけど、相手からしたら強がっているのは一目瞭然だ。

「それって、強がりでしょ? 転校って、友達できるか不安じゃないかな?」

 案の定、気付かれていたようだ。そして、少女は悪戯そうに笑う。

「私の友達も、転校前に泊まりに来た時にね。友達作れますように。って、何度も何度も念仏の要に唱えていたから」

 やっぱり、みんな、転校前はそう言うものだな。

「俺は、こういう体験は二回目だけど。なかなか簡単に慣れるものじゃなくて、どうも心配でな」
 すると、少女は俺の顔を見つめる。目と目が合い、視線を逸らしてしまう。

 女の子に顔をジッと見られるのこそ慣れてないから! 

「本当だ! 目の下に隈がある。昨日、寝付けなかったの?」

「えっ、まあね。でも、知り合いがいない訳じゃないんだ」

 その子を探しているって言える勇気はないよな、俺……。それにこの子が知っているとは限らないし、ぼちぼち探すか。

「知り合いって、結構、他人行儀なんだね。普通は友達とか言うでしょ? それとも……コレかな?」
 
 少女は小指を立てて冗談っぽく言う。

「ないないない。確かに探しているのは女子だけど。俺とあいつはそう言う関係じゃなくて、只の幼なじみなんだ」

「そっか、その子はこのクラスにいる?」

 ざっとクラスを見渡すが凛らしき人物は見あたらない。と言うかクラスの女子がこっちを見てこそこそ喋っているのが気になった。

「いた? どんな子、どんな子?」

「あ、いや。いないみたい?」

 女子がこっち見てたとしても、俺のこと話してるわけない。被害妄想は止めよ。

「なんで疑問系。仲良しじゃないの?」


「ああ、それは、ずっと合っていなからな。まあ、分からないけど……、このクラスにはいない気がする。他のクラスかな。でも、この学校にいるはず」

 母さん情報だから間違ってないでしょ。面倒見てくれるように言ったって言ってたし。でも、少し不安だな。

「私、実は顔が広いから、分かるかも知れないよ。黒板消しの償いって言ったら、可笑しいかもだけど、人捜しに協力するよ」

「えっ? いいのかよ。初対面なのに」

「私、困っている人って見てられなくて。これもなにかの縁かも知れないからね」

「ありがとうな。親しくしてくれて」

 素直な気持ちを言葉にしてみる。言ってみると初対面の相手なのに少し恥ずかしい。

 すると少女は笑顔で手を差しだす。子どもっぽいけどいい人だな。と思いながら手を掴む。

 今、この子に聞いて、あいつに会えるかも知れない。この子とも友達になれそうだし、まさに一石二
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