第一章 護れなかった少年
第二十四話 再会
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
さぁ、ここから始まる本当の物語。
一人で舞い続けていた少年の滑稽で悲しい物語。
光に上がっていった少年を再び闇が覆う時、その隣で舞うのは人か、壊れた人形か。
人の心は何とも複雑で何とも脆い。
隣で舞う者次第でこの少年の心は壊れるかも知れない。
それでも足掻く、足掻き護る少年の物語。
―☆―☆―☆―
シャドウを倒してから早一週間。
僕は最前線30層で、スローター系クエストを受け、5層下の25層に来ていた。
内容は稀に迷宮区に出てくるレアMob《キング・タイタン》を5体討伐せよ、というもの。
ちなみにこの《キング・タイタン》は稀にレアなインゴットを落とすらしい。
個人的にはこれが目的でもある。
まぁ、でも5体狩って出なかったら諦めるけど。
しばらくは、まだ強化だけでやっていけるしね。
ちなみに既に4体狩っている訳で。
チャンスはあと一回。
結構深く潜ってるけど、別にここらの敵が強敵って訳じゃないし、すぐに帰れるだろう。
そう思いながら歩いていると普通のMobがポップす――いや違う。
今、目の前には三体のMobがいる。
そのうち二体は特に特徴の無い平凡なMobとして25層内で少し有名な《タイタン》。
そしてもう一体は......。
周りの二体のタイタンよりも少し大きく、歪な形の王冠のような物を頭に乗っけている。
......うん《キング・タイタン》発見。
「さってと......狩りの時間だ!!」
そう言いながら柄を握って突っ込む。
勿論相手も既に気づいているわけで、タイタンがパンチしてきたりするわけだけども。
「遅いっ!」
右に一歩ステップして、居合スキル《閃》を放つ。
その剣閃はパンチしてきたタイタンの脇腹を抉り、そのHPゲージを一撃で削りきった。
そしてそれだけ確認して、次のタイタンに目を付ける。
「二っ体目ぇ!!」
「ウオオオォォォ......」
唸り声のようなそれと同時に非常に遅いパンチを繰り出してくる(実は結構速いのだが)。
それをステップでかわし、抜刀したまま踏み込んで胴に一太刀。
が、
「ウオオオォォォ......」
タイタンのHPゲージは黄色に入ったところで止まった。
(なるほど......やっぱスキル使わなきゃ一撃で倒せないかぁ......)
まぁ、そう思う間に真横に一閃、斜め切り上げ、と合計二太刀入れ、HPゲージを真っ白にさせているが。
「さってさて。メインディッシュ頂きまーす!!」
そう言いながら納刀してすぐに居合系突進スキルである《瞬》で一気に懐に飛び込んで一閃し、納刀。
キングタイタンのHPを確認するが、1/
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ