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八条学園怪異譚
第五十四話 コンビニの前その十二
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邦人であるユダヤ人のせいにされた、その為多くの血生臭い惨事が起こってきたのだ。
「不潔にしてたからペストになったのよね」
「街にゴミや鼠が一杯で」
 当時の欧州は道の端に糞尿なりゴミなりを捨てていた、そしてそこを鼠が動き回って極めて不潔な状況にあった。
 その鼠からペストが流行った、だが当時はそのことは知られていなかったのだ。
「あれも原因がわからずな」
「酷い話になったんですよね」
「原因がわからないせいで」
「色々言われておったが原因がわかってな」
「それでペストがなくなったんですね」
「今みたいに」
「病気は原因がわかればどうということはない」
 後は治療出来るからだ。
「もうペストは発生しても何とかなる」
「今でも時々出てきますけれど」
「それでもですね」
「うむ、医学は試行錯誤じゃよ」
 そして発見である。
「わしも医師の端くれじゃからわかる」
「そうなんですね、勉強になります」
「今日も有り難うございました」
 二人は博士に医学のことも教えてもらいそのことにお礼を言ってからそれぞれの家に帰った、そしてまた次の泉の候補地に向かうのだった。


第五十四話   完


                     2013・10・16
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