TURN126 グスタフラインその六
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「間違いなく近くにいる」
「そして、ですね」
「来る」
絶対にだというのだ。
「だから頼むな」
「わかりました」
ソナー員、各艦の彼等も必死に探す、そしてだった。
エルミーの乗るファルケーゼのソナー員がこうエルミーに言った。
「司令、八時の方角です」
「そこからですね」
「はい、迫ってきています」
そこからだというのだ。
「十個艦隊規模です」
「十個艦隊ですか」
若しそれだけの艦隊に奇襲を受ければかなりのダメージを受ける、下手をすればそこから戦いの流れを変えられてしまう。
それでだ、エルミーも眼鏡の奥の目を鋭くさせて述べた。
「ではすぐにです」
「はい、八時の方向にですね」
「向かいます、いいですね」
「わかりました、それでは」
「司令もそれで宜しいでしょうか」
「ああ、わかった」
潜水艦艦隊を率いる田中もエルミーの言葉に頷いた、そしてだった。
潜水艦艦隊はその八時の方向に向かう、そのうえで。
ソナーに微かに反応のあるそこにだ、全艦で魚雷を放った。
するとそこから派手な爆発が立て続けに起こった、ソナー員の報告通りそこにドクツ軍の潜水艦艦隊がいたのだ。
それを見てだ、東郷も言った。
「これは大きいな」
「そうですね、敵の奇襲を防げました」
秋山も胸を撫で下ろしつつ東郷に応える。
「幸いなことに」
「ああ、本当にな」
「それでだが」
東郷はさらに言う。
「敵の潜水艦艦隊は防いだ」
「では、ですね」
「次は敵の主力艦隊だ」
今目の前にいる彼等だというのだ。
「彼等を攻めるぞ」
「はい、わかりました」
「手強いがな」
「ここはどうされますか?」
「数はこちらが優勢だ」
枢軸軍、特に日本軍では珍しいケースではある。彼等はいつも少数で多数を相手にしてきたからである。
「それならだ」
「数で、ですか」
「潜水艦艦隊も退けたからな」
奇襲の心配もなくなった、それならというのだ。
「後はだ」
「数で押しますか」
「正面から攻める」
具体的にはそうするというのだ。
「そうするとしよう」
「それでは」
秋山も東郷の言葉に頷く、確かにドクツ軍、精鋭である彼等に下手な小細工よりも正攻法の方が効果があると思われた、それでだった。
枢軸軍は全軍でドクツ軍に正面から向かった、そして。
数と性能を頼みにした一斉射撃を続ける、相手が散陣で来ても押し切ることにした。
ただひたすら攻撃を続ける、ドクツ軍はその攻撃の度に数を減らしていく、プロイセン妹はその自軍を見てドイツ妹に言った。
「まずいよ、これはね」
「そうね、数で押してきたわね」
「理に適ってるね」
「ええ、戦争は数よ」
枢軸軍はおおむね戦場のそれぞれでは活かしていないこと
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