第五章 StrikerS編
第百五十話 『公開意見陳述会(8) 宴の終わり』
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…」
キャロがそう言ってきたので僕はなにをすればいいのかわからなかったけど、手を握ってあげた。
「うん…。ありがとう、エリオ君! 私、やってみる!」
それでキャロは足を一歩前に出して、
「いきます!
…天地貫く業火の咆哮、遥けき大地の永遠の護り手、我が元に来よ、黒き炎の大地の守護者…」
キャロの詠唱と共にケリュケイオンが激しく輝く。
そして僕達の後ろに巨大な魔法陣が出現し出す。
「竜騎招来、天地轟鳴、来よ、ヴォルテーーール!!」
魔法陣から十五mほどの巨大な竜…ヴォルテールが姿を現す。
その姿は岩石巨人よりは小さいものの威圧感が半端ではない。
「オオオオオーーーッ!!」
完全に顕現し、翼を広げて雄叫びを上げる。
「出来た…!」
キャロの嬉しそうな顔を浮かべる。
おそらくフリードを竜魂召喚した時以上に緊張したんだろうな。
失敗しないか、って…。
でも、
「成功してよかったね、キャロ」
「うん! ヴォルテール! あの岩石巨人を倒して!」
ヴォルテールは無言で頷いて岩石巨人に拳を見舞おうとしたが、
「キャロ、待ってください!」
「フィアット副隊長!?」
先ほどまで考え込んでいたフィアット副隊長が突然叫ぶ。
どうしたのだろう?
「私の考えが正しければ、あの岩石巨人を倒したら悲劇が起こります!」
「えっ…?」
悲劇…?
「あれは私達の使う魔導ではなく魔術での召喚です。
あれほどの物を召喚するにはかなりの人数の魔術師の魔力が必要なはずです。もし、もしもですよ?…倒した瞬間にフィードバックがその魔術師達に襲いかかったら…」
そこまで聞いて僕も分かってしまった。
「キャロ! 倒しちゃダメだよ!」
「う、うん!」
それでキャロはヴォルテールに命令して岩石巨人を押さえるだけにとどまらせた。
「で、でもよ…別に敵の魔術師が倒れるんなら倒してもいいんじゃないの?」
ロボ君がそう発するが、フィアット副隊長は深刻そうに、
「…今、公式に発表はされていませんが三十人以上の魔術師の行方が不明なのです」
それを聞いて納得した。
それじゃなおさら倒す事はできない。
「キャロ! あなたの召喚魔法を応用してリンクを切る事はできますか!?」
「で、出来るかわからないですがやってみます!」
それからしばらくしてキャロは長い詠唱を唱えて、しばらくして岩石巨人はリンクげ切れたのかただの岩の塊と化して沈黙した。
「よくやりました! キャロ!」
「は、はい…」
でもさすがのキャロも魔力の使用のし過ぎでフラフラだったので僕が肩を支えてあげた。
「ありがとう、エリオ君…」
「気に
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