第五章 StrikerS編
第百五十話 『公開意見陳述会(8) 宴の終わり』
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ランブレード!」
セッテがブーメランブレードをアサシンに目掛けて放つが、
「こんな幼稚な武器では儂は倒せんぞ? ふんっ!」
迫ってくるブーメランブレードに対してアサシンは拳を突き出した。
うねりを効かせた殺人拳は飛んできたブーメランブレードをものの見事に叩き折った。
それにセッテは一瞬苦い顔をして、すぐに掌を構えて衝撃を放つ。
「そんなこけおどし! 効かぬわ!」
しかし天然チートのアサシンは少しの足捌きだけで回避してしまった。
そして反撃とばかりにセッテに急接近し、
「アリサからは殺さずに捕らえろ、と命令されておるのでな。殺しはせん。しかし、逆に殺さなければよいのだろう…?」
それを間近で聞いたセッテは寒気を感じアサシンが飛べない空に退避しようと動きだそうとして、
「…あぁ、そうだ。もう主の両足は使えんぞ?」
「なっ! ああっ!?」
飛ぶ前に足を砕かれセッテは地に落ちた。
「(い、いつの間に…?)」
セッテは動揺を隠せないで顔を歪める。
しかしそれもしょうがない。
今回が初戦闘だったがために経験があまりにも足らなかったこと。
二つ目は初の相手がアサシンだったことが敗北の要因だったからだろう。
武器のブーメランブレードも砕かれたために残り一本。
衝撃砲も回避されてしまう。
両足は砕かれ撤退も封じられてしまった。
もう手がほぼなく詰みの状況。
セッテが取る残された手段は…、
『…クアットロ。戦闘手段を封じられ帰投手段も消されました。
私はどうすればよいでしょうか?』
今も安全な位置で楽しんでいるクアットロに連絡することだ。
『ん〜…そうねぇ? セッテちゃん的にはもう戦えないのよね?』
『はい。敗北しました』
『そう。―――それじゃ、怖〜い管理局に頭の中を覗かれてドクターの位置が知られるのはマズイから〜。
残念だけど、セッテちゃんとはこれでお別れね?』
『は…? クアットロ、なにを―――…』
セッテが最後まで言い切る前に、
『えいっ☆』
間抜けな言い方だが、それでセッテの運命は終わってしまった。
セッテの視界は瞬く間に暗くなり、人形のようにガクッと崩れて前のめりに倒れこんだ。
「…何事だ?」
突然のセッテの倒れようにアサシンは眉を上げて怪訝な表情を向ける。
代わりに近くにいて戦いを見ていたアリサがセッテを抱き起こす。
「ちょっと、あんた大丈夫?」
「…アリサよ。その者は敵だぞ? 少し不用心ではないか?」
「いいのよ。それよりさっきので少しおかしいと思ったのよ」
それでアリサは何度か呼びかけを続けた。
するとしばらくしてセッテは目を開く。
…しかし、それからがおかしかった。
視線を何度か振り、
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