第五章 StrikerS編
第百五十話 『公開意見陳述会(8) 宴の終わり』
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戦っているはずの士郎達もおそらく…。
「パパ達は、大丈夫かな…?」
私の顔に書いてあったのだろう、ツルギが私の考えていたことを言い当ててきた。
子供にこんな心配をかけさせるなんて私もまだまだだな。
「大丈夫だ、ツルギ。士郎パパ達はきっと大丈夫だ…」
「うん…。強いパパ達なら大丈夫だよね…」
心配がるツルギを不安がらせないようにそう言葉を紡ぐ。
しばらくそう励ましていたが、
―――ジャリッ。
人の足音が聞こえてきた。
みんなが動けない状況でその足音はよく耳に聞こえてきた。
「(誰だ…? 士郎達が救援に来てくれたのか…?)」
そう希望的に考えを巡らしたのだがそれはすぐに打ち砕かれる。
歩いてきたのは紫色の髪の少女に黒い鎧のような体をしている人型の召喚獣の二人の姿があった。
その無言の表情からはなにも読み取れない。
ただ目線の先にはヴィヴィオが映されているのは確かだった。
「…ガリュー、多分この女の子」
やはり…!
ヴィヴィオが狙いなのはわかった。
ならば今意識がある私が守らないといけない。
頼むッ! 動いてくれ! 少しでもいいから!
そう願うがやはり痺れてしまい指先一本動かすことができない!
ここまで、なのか…?
私が諦めかけたその時だった。
『ッ!?』
急に空気が振動したような気がした。
そして膨大な魔力がどこからか溢れてきていた。
発生源はどこだ? と、視線を動かして私は驚いた。
「………」
先ほどまで私同様に立ち上がることすらできないでいたツルギがヴィヴィオの前に二人を通さないように立ち塞がるように両手を広げて立っていた。
顔は伏せられていてブツブツとなにかを呟いている。
「…? なに、この子…?」
紫色の髪の少女もツルギに対して怪訝な視線を向けている。
「………したんだ…」
「ガリュー…」
少女が召喚獣に指示を出してツルギを攻撃しようとしている!
このままでは…!
だけどツルギは、
「………約束したんだ…」
そう言葉を発する。
そして同時に体に魔力が巡っていく。
胸元からなにか青白い光がもれてきて、
「…ヴィヴィオちゃんは、僕が守るって、約束…」
ツルギに異変が起き始める。
朱銀色の髪がどんどんと黄色に染まっていき、赤黒い魔力が体から噴き出してきて、
「約束、したんだーーーッ!!」
ツルギの咆哮とともにその赤黒い魔力が形を成して行って、次の瞬間には少女と召喚獣は壁ぎわにまで吹き飛ばされていた。
なにが、起きたんだ…?
「あああああああっ!!」
ツルギの叫びは続き、魔力が翼やブレードなど様々な形を形成して二人に襲いかかる。
「ッ…!」
少女の悲痛
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