例えばこんな結果になるのも必ずしも悪い事じゃない
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結局決定打は与えられませんでした。口惜しい・・・
しかし不謹慎ながら、ちょっと燃えてしまいました。相手の10手20手先を読みながらBTを動かし、自身も相手のBTと相手自身を見ながら立ち回る。まるでフェンシングをしながらチェスの駒を打つような戦いは・・・恐らくBT使い同士でしか味わえない戦い方でしょうから。
ただ・・・シャルロットさんは負けて重傷を負ってしまいました。・・・相手の技量は確かに高かったですが、あそこまで手ひどくやられたのは・・・性能不足、ですわね。ファリンのカタログスペックではそもそも対抗し辛いものがあったのでしょう。自分の事の様な悔しさが胸を渦巻きます。
しかし、そのファリンは現在リューガさん指揮の下改造を施されています。デュノア社の方から強化依頼を受けたそうで、彼と数人の生徒で大至急フレームを組み立てていました。
一夏さんも、その中にいました。ピンチの時に助けると前に約束していたらしく、「助けてやれなかったからせめてこれくらいはしない時が済まない」んだそうですわ。
・・・そんな告白紛いの事を言っておいて普段はあの鈍感さですか。
いえ、何でもありませんけど・・・たまには鈴音さんをお茶にでも誘ってあげると良いと思います。
9月20日 篠ノ之箒の日記
今日も、真田の席は空席だ。
皆お喋りなんかはしているし、ウツホが学園を出て行ったわけではないと知って活気が戻りつつあるが・・・皆、時々真田の空席を横目で見て溜息をついている。教室内の空気が重くて布仏の空気清浄機能が追い付いていないというか・・・かくいう私もあまり元気とは言い難い。いなくなって初めてわかる。あいつはこのクラスに欠かせない人間だったんだと。
知らない内にテロリストの襲撃を受けて、知らないうちに4人もの友達が(ラウラとウツホは帰ってきているが)教室から姿を消した。今でこそこうやって日記を書く余裕があるが、ラウラが帰って来るまでのクラスの沈み具合ときたらあの織斑先生でさえちょっと戸惑っている位だった。
ジェーンもかなり挙動不審だった。彼女の場合はオウカを預かっていたというのもあるんだろうが、時々真田の姿を探そうとしてハッとする、みたいな行動を見かけた。
ん?私か?・・・・・・恥ずかしながら、靴下の裏表を間違える程度には動揺していたようだ。ここ数日何だかボーっとしていて実感は湧かないがツバキがそう言っていた。人間の感情に疎いあいつが言うくらいだから酷かったんだろうなぁ・・・
・・・真田にこんな情けない顔を見せる訳にはいかない。笑われないように明日はしっかりやろう。
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