暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
棺桶
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んな魔水晶(ラクリマ)があるんですか!?」
「驚く事じゃないわ。滅多に出回らないだけで闇ギルドの間とか一部の魔法屋じゃ当たり前の事よ。今ナツの魔力を抽出して魔水晶(ラクリマ)にすれば出来上がりだし」

普段闇ギルドを始めとする『裏』で生きる奴等を討つ仕事を中心に行うティアはその手の裏で出回る物等には詳しいようだ。

「そういや、アランは何の魔法使うんだ?」
「え?ぼ、僕ですか?」

アランは戸惑ったように桃色の瞳を揺らす。
しばらく黙ると、口を開いた。

「僕は『魔法格闘術』と呼ばれる格闘術を主にしています。拳や脚に属性を持たせた魔力を纏わせる事で攻撃力を上げるんです」
「へぇ〜」
「聞いた事ねぇ魔法だな」
「あんまり使用者はいないですからね」

そう言うと、アランは前を向いた。

「・・・」

その目に大きな揺らぎと戸惑いがあったのを、ティアは見逃さなかった。
鋭く後ろ姿を見つめ、すぐに溜息を吐く。
考えても無駄な事は考えない主義のようだ。

「な・・・何コレ!?」
『!』

突然1番先を走っていたシャルルが驚きながら立ち止まる。
続くようにナツ達も足を止め、シャルルの視線の先を追いかけた。
その先にある『それ』を見て、ナツ達は目を見開いて驚愕する。

「木が・・・」
「黒い・・・」
「き・・・気持ち悪ィ」
「不気味な魔力を感じる・・・」

焼け焦げて炭のようになってしまった訳でもない。
上から黒いペンキをぶっかけたように。
上から根っこまで黒1色に染まったそこにあった。

「ニルヴァーナの影響だって言ってたよな、ザトー兄さん」
「ぎゃほー。あまりに凄まじい魔法なもんで大地が死んでいくってなァ、ガトー兄さん」
「誰だ!?」

聞こえてきたのは聞き覚えのない声2つ。
全員がそちらに目を向けると―――――――

「ニルヴァーナの影響だって」
「さっき言ったぜ、ガトー兄さん」
「そうかい、ザトー兄さん」

巨漢の猿顔とアフロヘアの猿顔がいた。
それだけではない。
軽く50は超えるほどの男達もいた。

「ちょ・・・ちょっとぉ」
「囲まれてますよ!」

しかもいつの間にか囲まれていた。
シャルルとアランは慌てる。
が、他の3人はというと。

「うほぉ!サルだ!サルが2匹いんぞオイ!」

ナツは的外れな発言をかます。

「こ、こいつ等妖精の尻尾(フェアリーテイル)だ!こいつ等のせいで・・・あの2人、思い出しただけで・・・」
「オオ!もう1匹増えたー!」
「アンタは落ち着きなさい・・・2人って事は、ルーシィとルーにやられた雑魚かしら?」

更にテンションを上げるナツを横目で睨んでからティアは淡々と呟く。

「六魔将軍(オラシオ
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