第二章
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かな」
「駄目じゃないのか?」
皆顔を見合わせて言い合う。
「これだけ安定感がないとな」
「けれど能力自体はあるからなあ」
「どうなんだろ」
「駄目に決まってるやろ」
それぞれ口々に言うが大方は駄目だろうと見ていた。野村もフロントも高給を出して引き止めたが新庄は金にはこだわらない男であった。
「そういうの関係ないですから」
「関係ないんかい」
「ええ。僕は夢を追う人間ですから」
野村に対しても言うのだった。
「じゃあそういうことで」
「全く。御前っちゅう奴は」
野村は新庄の説得を諦めると今度は溜息をつくのだった。
「わからんのう。金にもこだわらんし」
「ファッションにはこだわりますよ」
「そんなもんはどうでもええ」
すぐに突っ込みを入れる。
「で、アルマーニ来て行くんかい」
「何なら監督も一緒にどうですか?」
アルマーニと聞いてまた言葉を返してきた。
「ベルサーチ来て。ほらあれ」
「ベルサーチかい」
野村の好きなスーツである。新庄は阪神に来た野村を見てまずベルサーチについて言った。こういうところもやはり新庄であった。
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