第84話 少年は力を受け入れるようです
[1/8]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
Side ―――
ズズゥン!!
<グルァ―― ゴルルゥァァアアアアアアア!!!>
「(くっ…!20ミ上の図体でこの機動力、それに加えて莫大なスタミナ……。
成程、竜種と言うのは凄まじいモノでござるな!これで下級と言うのだから―――しかし!!)」
森を疾走する二つの影。しかし彼我の大きさには10倍以上の差がある。
そして同時に上空へ飛び出す影・・・その一つである楓は、黒竜との距離が十分である事を認識、
分身を五つ出現させ、鎖と札の付いた1mもある手裏剣を黒竜へ投げつける。
「"楓忍法・縛鎖爆炎陣"!!!」
ギュルラララッ!
<ガャウッ――!!>
「???? ?? ?? ?? ? ?? ? ? ?? !
ドッ――! ズドドドドドドドドドドドドドドォン!!
古!!」
「アイィ―――ヤァッ!!」
バガァン!
楓が札を起動させ、連続する大爆発で黒竜の動きを止める。その僅かな隙に古菲が宙を疾走し、
巨大な棍を振り上げ黒竜の弱点である角に思い切り振り下ろす。
<グルァ………―――>
ズズゥン ドォン!
「ふぅ……黒竜退治完了でござるな。」
「むむむ………楓と二人がかりで1時間もかかってしまうとは思わなかったアルよ。
まだまだ修行が足りないアルよ!!」
古菲の一撃で角を折られた黒竜は昏倒し、地に伏す。その傍で互いの健闘を称えつつも、二人の表情は
正反対だ。楓が自分の身長よりも遥かに大きい角を担いでも、古菲は棍で型を確認している。
"神珍鉄自在棍"、ネギとの仮契約により手に入れたアーティファクトだ。
初めはそれしか無かったが、実力をつけるにつれ、新たな能力が目覚めた。
「古、まずは村に行って安心させてやるのが最優先でござる。アレをだしてくれ。」
「仕方ないアルねー。"来たれ 『筋斗雲』"!」
ボウン、と棍が姿を変えたのは金色の雲。それに苦も無く黒竜の角と二人は乗り、空を駆けた。
"如意金箍棒"と思わしき棍、そして"筋斗雲"に"舞空術"。ここまで揃っては、最早明白。
古の得たアーティファクト"斉天大聖 孫悟空"。魔法具は造物主が創った物だが、当然ながらこれは違う。
今や、仮・本契約品の半分は愁磨が創った物が出回っており、これもその一つ。
「いやー、しかしこれは便利ネ。気の消費も少ない上に物凄い速さで飛べるアル!……対価がちょっと
アレあるけど。あの時ネギ坊主と仮契約しておいて良かったネ。」
「何とも便利な事だ。拙者は相も変わらず忍者じみたアーティファクトでござったからなぁ。」
「"|天狗之隠蓑
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ