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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第277話】
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。 ……戦争じゃないんだ、こういうのはちゃんと差しの勝負で決着しないと意味がない」


 自分なりの持論……勿論、人間千人居れば千通りの考え方があるので俺の考えが絶対的に正しい訳ではない。

 未だに伸びてる熊さんパンツの子が忍びなく感じるも――。


「うふふ、ヒルトくんは眩しいぐらい真っ直ぐだね。 ――それにしても、私が就任して以来、襲撃は殆どなかったんだけどなぁ。 やっぱりこれは――」


 そう言いながら閉じた扇子で一夏を指す楯無さん。


「キミのせいかな?」

「……なんで俺なんですか? ヒルトの可能性だってあるじゃないですか」


 至極真っ当な言葉だが、俺も生憎一夏が要因だと思う。


「ん? ヒルトくんは要因じゃないわね。 ……あくまでもキミがきっかけ。 今月の学園祭でキミとヒルトくんを景品にしたから、一位を取れなさそうな運動部とか格闘系が実力行使に出たんでしょう。 私を失脚させてから景品キャンセルと共に、ついでにキミを手に入れ、ヒルトくんを労働力としてコキ使うって算段かな?」


 ……やっぱり、楯無さんも俺の立場をそう考えているのだろう。

 しかし……このままだと確実に何処かの部活の労働力は確実……頭が痛くなる思いだ。


「とりあえず……二人とも、一度生徒会室に招待するから来なさい。 お茶くらい出すわよ?」


 断る理由もない俺は――。


「わかりました」


 そう告げると、満足そうに頷く楯無さん。

 だが一夏の返事は曖昧で――。


「はぁ」


 気の抜けた返事に、軽くため息を吐きながら楯無さんは――。


「その返事は肯定?」

「……行きますよ」


 そう聞き返す楯無さんに、仕方なくといった感じで返事をする一夏。


「うむ、よろしい。 では織斑君、ヒルト君も、いざ生徒会室へ」


 そう言って歩くように促す楯無さんに、一夏は。


「あの、一夏でいいですよ」

「ん? ……うふふ、お姉さんはそう簡単に男の子を下の名前で呼ばないように決めてるの。 でも、お姉さんの呼び方はキミの好きにしていいからね?」

「……ヒルトは良くて、何で俺はダメなのでしょうか?」

「……ヒルト君とは、私はもう四月に会ってるからよ? キミよりももっと前に出会ってて、仲は良いの。 だから彼を下の名前で呼んでるって訳」


 ……結構比較的早い段階で下の名前で呼んでた気がしなくもないが……。

 そんな考えも他所に、スタスタと歩いていく楯無さんを慌てて追いかける俺と一夏。

 惨状をそのまま残すのは忍びないが、悪いのは彼女たちなのでたっぷり後で教師に怒られるだろう……。
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