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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第277話】
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うな笑顔で応える楯無さんに、軽やかなフットワークで身体を振りながら迫る女子C。

 両手にボクシンググローブを着けてるところを見ると、ボクシング部の様で、身体を振りながら放つ拳は某ボクシング漫画のデンプシーロールに見えた。


「ふむふむ、キミは元気だね」


 涼しい顔のまま、デンプシーロールを後退しながら避ける楯無さん。

 リングとは違うため、ロープ際まで追い詰められる事はない。


「……ところで織斑一夏くん」

「は、はい?」


 事態を飲み込めてない一夏は、楯無さんの言葉に普通の返事を返していた。


「キミは知らないようだから教えてあげるよ。 ……IS学園において、生徒会長という肩書きはある一つの事実を証明しているんだよね」


 視線を一夏へと向ける楯無さんは、口元をいつの間にか取り出していた扇子で隠しながら話す。

 外した視線のまま、デンプシーロールを止めた女子のジャブによるラッシュを避け続けている。


「生徒会長、即ち全ての生徒の長たる存在は――」


 振り抜きの右ストレートを円の動きで避けるや、そのまま地面を蹴り上げ、空へと身を踊らせ――。


「最強であれ」


 言葉と共に放たれるローリングソバットが見事にクリーンヒット――襲い掛かってきた女子は、その一撃の重さに耐えきれず、崩れ落ちる様に倒れた。


「……とね。 ……やり過ぎちゃった、ごめんねヒルトくん」


 ローリングソバットを放つ前に手放した扇子を空中で取り、開くと共に少し捲れていたスカートの裾を直し始める。

 因みに色は青だった。


「……まあ、意味も解らずに襲撃してきた熊さんパンツや和弓女子、デンプシー女子が悪いのですから」


 そう言って今起きた事は正当防衛という事で、俺の中では決着を着けた。


「……で、これはどういう状況何ですか?」


 とりあえず頭の整理が落ち着いたのか、一夏は楯無さんに聞き始めた。


「うん? キミもヒルトくんも見た通りだよ。 か弱い私は常に危機に晒されているので、騎士の一人や二人も欲しいところなの」


 そう言ってイタズラっぽく微笑む楯無さんに苦笑しつつ、俺は――。


「ははっ、騎士って柄では無いですよ。 ……てか、さっき自分で最強って言ってたじゃないですか」

「うふふ、バレちゃった♪」


 舌をぺろりと出し、制服の腕の裾を掴みながら可愛くポーズを決める楯無さん。


「……キミ達に簡単に説明するとだね。 最強である生徒会長はいつでも襲っていいのさ。 そして勝ったならその者が生徒会長になる」

「……成る程? だからと言って理不尽な暴力は許される事では無いですがね
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