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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第277話】
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間合いの計り方は役に立ちそうだが、一夏は突撃バカだから間合いも糞も無い。

 ならば篠ノ之流と呼ばれる刀剣術?

 これこそ、よくわからない――というのも、セシリアが言ってたが、篠ノ之は早朝に居合いの訓練をしてるらしいが、剣道と居合いは違いすぎて役に立つのかが――。

 篠ノ之流の二刀流術も、よくわからないし――。

 西洋の剣は二刀流に適したサイズと重さだが、日本刀は基本不向きで、二刀流にしたとしても左手は小太刀。

 宮本武蔵も、普段は鍛える為に左手に小太刀を持っていて、奇襲の為の投剣術用だったとかなんとか。

 ――まあ実際、天狼が二本あっても俺には使いこなせないし、出来ないことはしない。

 疾風の二刀流も、基本左手は防御か投剣術用にしか考えてないからだ。

 ……ますます篠ノ之が一夏に何を教えてるのかが気になる。

 ……てか、実際は二人きりになるための口実だと思うが。


「まあ訓練はちゃんとした方がいい。 一夏も俺も、クラスメイトに周回遅れの状態なんだし」

「……そうか? 四月に比べたら、結構強くなったと思うぜ、俺は」


 そんな暢気な言葉に、何だか成長を感じないのは気のせいでは無いだろう――と、よくよく気づくと、俺の右隣に平然と並んで歩く楯無さんの姿が。


「……楯無さん、どうかしましたか?」

「うふふ。 ……せっかくだから、キミ達二人のコーチをしてあげようかなってね。 ほら、お姉さん優しいでしょ?」


 にっこり笑顔で人差し指を立てる楯無さんのいきなりの提案だが、俺としては四月以来上級生に教わるという事もあって、内心喜ぶ自分がいた。

 この心境の変化も、俺が模擬戦をすることに慣れた結果だろう――だが一夏は。


「いや、コーチはいるので遠慮しときます」


 そう言ってはっきりと断る。

 ……勿体無くないか?

 少なくとも、一年上級生に操縦の指導を教わる機会って滅多に無いと思うのだが?

 山田先生等は、一年で習う範囲なら私が教えますので大丈夫ですよと言ってたが――この辺りは一年で二年の授業を教えてはいけないってのが文科省辺りが言ってるのかも。

 あくまでも推測だが……。

 断りを入れた一夏に、涼しげな表情のまま楯無さんは口を開く。


「うーん。 まあそう言わずに、私は何せ生徒会長なのだから」

「はい?」


 訳が解らないと言った感じの返事をする一夏に、多少苦笑しつつも更に言葉を続けていく。


「あれ? キミは知らないのかな。 ……IS学園の生徒会長というと――」


 言葉を続けていた楯無さん、だが前方から片手に竹刀を持った女子が走って此方に迫ってくる。

 その形相は凄まじく
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