安部清明
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こうはならないけど・・・・大体は負の感情を受けてきたからね。
平安時代からだよ?そりゃこうもなるさ。
おかげで、人を操るなんてことも出来るようになったけどね」
清明はさらっと世間話をするような口調だが、明は理解出来ない。
幽体離脱?平安時代から魂だけの存在としてずっと生きてきたというのか?
そんな明の様子を見て、また清明は勝手に話し出す。
「ああ・・・・この魂の質は人の感情が凝縮されているから、人を操るなんてことが出来るのだよ。
人の感情が様々に折り重なったボクの魂を少量でも体内に入れれば、その感情に、人は耐えられず、ボクの魂が、その人の
魂を侵食しはじめ、遂には操ることが出来る。
ここにいる人間は君たち以外みんな操り人形だ。
ただこの一人分じゃない魂の量については、ボクが死神の総督だからってこともあるね」
「死神の総督・・・・!?」
またまた驚きの言葉に脳みそが破裂してしまいそうだ。
「そうさ、真から聞いていなかったか?まぁ無理も無いか・・・・。
死神には更に微量のボクの魂を全員に仕込んであるからな。
意識はあるし、自分で身体を動かせるけど、意志はボクの自由に変えられる。
真も宏助との一戦でボクの魂の呪縛から解除されてしまったみたいだけど。
真にはだから死神になったときの記憶やボクについての記憶は一切残っていない。
ボクの魂が抜けた時点でそれらもなくなるようになっている。
知っていたかい?死神は平安時代からある組織なんだよ
神条財閥がひっきりなしに潰そうとしていたけどね」
確かに真が平安時代から明以上の霊能力を持つものが運営しているとは聞いていたが、
(まさかそれが安部清明だったなんて・・・・)
安部清明は、神条家がサポートしていた平安時代の当時、実力ナンバーワンの霊能力者だった。
それが今まで生きていて、しかも死神の総督をやっていたなんて。
とてもじゃないが信じられる話ではない。
そもそも自分や他人の魂をいとも簡単に操るその術自体が有り得ない。
「まだ、信じられないって顔してるね」
この明の目の前に浮かぶ人の形をとったどす黒い塊こそが、先祖がサポートしていた安部清明だなんて、信じられる訳がない。
「・・・・・ひとつ質問があるわ・・・」
「ん?」
しかし、この話が真実でも真実ではなくても、聞かなければならないことがある。
「何が貴方は目的なの!?何で今更動き始めたの!?」
すると清明は少し考える素振りを見せる。
「目的・・・は簡単に言えるものではないにしても・・・今更・・か?
それは聞き捨てなら無いな・・・・。今更・・・じゃない・・・やっと・・だ」
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